概要
タイワンタガメ(台湾田亀)は半翅目異翅亜目タイコウチ上科コオイムシ科タガメ亜科タイワンタガメ属に属す水生カメムシの一種。
学名はLethocerus indicus(Lepeletier & Serville, 1825)。
インドから台湾にかけて広く分布し、中国や東南アジアなどでは食材として利用されている。
しかし、現在は農業の近代化に伴い生息数が減り、タイで売られているほとんどの本種は養殖品である。
また、現在はタガメが特定第二種国内希少野生動植物に指定され、販売や不特定多数の人への譲渡などが禁止されたため、本種を飼育する人も増えた。
日本国内で記録された水生昆虫としては最大種であるが、国内では与那国島でしか記録がなく、また1970年代後半を最後に発見されておらず、絶滅危惧IA類(CR)に指定されているため生き残っている可能性は限りなく低い。
なお、近縁種のタガメは隣接する西表島だけでなく与那国島でも記録がある。
体長はメス成虫の場合は74.0~80.0mm、オス成虫の場合はより小さく64.0 - 77.6mm。
人との関わり
แมลงดา(メンダ―)とタイでは呼ばれている。しかし、これにはヒモという意味合いもある。
この語源は同じくメンダ―と呼ばれるカブトガニが雌雄が繋がった状態で見つかる事が多いことであり、本種とは全く関係がない。