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概要編集

発酵食品であるチーズの独特の臭い。


材料である乳汁に含まれる脂肪タンパク質などの成分が、乳酸菌カビを含めた微生物によって分解されることで生成された、酪酸やカプリル酸由来の酸臭や、メチルケトンの一種でスパイシーと評される2-ヘプタノンなどによる香りが混ざり合った非常に複雑な匂いであるといわれる。


文化的にチーズ消費量が多い欧州においては、各地方ばかりか場合によっては個人らによっていくつもの種類のチーズが製造されており、それぞれが特有の匂いを持っているとされる。

臭気が強い種類として、ブルーチーズの一種であるゴルゴンゾーラなどがよく知られる。


なお日本人にとっては食生活の欧米化が進むまでは、臭い認識される匂いであったといわれており、太平洋戦争中にアメリカ軍基地を占拠した日本軍が、軍事物資の中にチーズを発見したのだが、食糧不足であったのにもかかわらずそれと認識できず、腐った石けんと勘違いして廃棄してしまったともいわれる。

また戦後まもないころ、GHQによる配給で給食などにチーズが提供されたが、やはりなじみのない臭いから苦手とするものが多かったという。


その他の用法編集

この記事にはR-18の内容を含みます

男同士の下ネタ談義や通俗誌での艶笑譚では、女性器は「腐ったチーズのような匂いがする」という話しがよく出てくる。


実は女性の内環境は、有害な雑菌が繁殖するのを防ぐために、粘膜およびおりものを乳酸菌などが発酵させる事でpHを一定にしており、それにより衛生状態を保っているといわれている。


そのため個人差はあるが独特の臭気が発生し、匂いを表現する際にチーズ臭といわれるのである。


有名な例ではフランスの英雄ナポレオン・ボナパルトの逸話として、ナポレオンの寝室にチーズを持っていったところ、「ジョセフィーヌ今夜は勘弁してくれ」と寝言で嘆かれるというものがある。ただしあくまで小咄のひとつであり史実ではとして確認されたものではないことに注意。

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