概要
東方Projectにおける「自機組」のグループ構成の捉え方の一つで、『東方紺珠伝』における自機である博麗霊夢、霧雨魔理沙、東風谷早苗、鈴仙・優曇華院・イナバの四名によるグループ。
ただし原作において「チーム~」という呼称は無い。
主にファンの間で『紺珠伝』の自機のメンバーを指す場合に用いられる語である。
四名のうちで霊夢と魔理沙は『東方輝針城』などに引き続いての主人公格であり、早苗はSTG作品では『東方神霊廟』以来の自機としての登場で、鈴仙はSTG作品では多数のキャラクターが操作可能な『東方花映塚』を除くと本作が初の自機としての登場である。
弾幕アクションを含める場合は早苗は『東方非想天則』、鈴仙は『東方緋想天』にもプレイアブルキャラクターとして登場している。
自機にまつわる歴史などについてのさらに詳細な内容は「自機組」記事も参照。
鈴仙に見る「チーム紺珠伝」の特徴
鈴仙に特徴的な要素として、windows版の東方Projectの整数ナンバー作品では多くの作品で自機として登場したキャラクターはその種族的特性に「人間」の要素を備えていた(ただし先述と同様の理由から『花映塚』を除く場合)。
例えば先述の早苗は「現人神」という人間にして神格を持つという存在であり、『東方永夜抄』などで自機として登場した魂魄妖夢も半人半霊という半分人間で半分幽霊という存在である。
一方鈴仙は「 月の兎 」であり、2015年11月現在ではその容姿などから「 妖怪兎 」として語られる事はあっても「人間」という視点で語られる事は無い。
鈴仙自身も「人間」に対しては軽視する様子が見られる。
鈴仙は従来の「自機組」のあり方において新たな在り方を拓いたのである。
余談ながら、『紺珠伝』完成版でこそキャラクターを紹介するおまけテキストで鈴仙は「 月の兎 」とされているが、『紺珠伝』体験版のおまけテキストではその種族は「 人間 」と表記されていた。
体験版におけるこの表記についてはファンの間でも驚きをもって迎えられ、鈴仙の今がどのような状況にあるのか、そして「他種族が人間になる」とはどのようなことであるのか、あるいはどのような意味を持つものであるのかなどが様々に考察された。
製品版では「 月の兎 」と表記された鈴仙であるが、本人にまつわることについてはその種族的側面についてもまだ語られていないエピソードが用意されているのかもしれない。
『紺珠伝』では「月の兎」の出自ながら今日では「 地上の兎 」となったことを自他共に認めるものとなった鈴仙についての物語は『紺珠伝』に留まらず他の作品においても展開されており、同作で東方Projectにおける「自機」の新たなスタイルを拓いた鈴仙は引き続き地上での鈴仙なりの幻想郷ライフを送っている様子である。
なお「自機」の歴史についてwindows版の東方Projectの小数点を含むナンバー作品まで視点を広げた場合は『東方文花帖』における射命丸文(天狗)や『ダブルスポイラー』の姫海棠はたて(天狗)、『妖精大戦争』のチルノ(妖精)、『弾幕アマノジャク』の鬼人正邪(天邪鬼)などがあり、さらに『花映塚』同様に多数のキャラクターのストーリーが展開される弾幕アクションでは妖怪をはじめ多様な存在たちが「自機」として登場している。