概要
ハリー・ポッターシリーズの外伝作品である『ファンタスティック・ビーストシリーズ』の主人公ニュート・スキャマンダーの兄であるテセウス・スキャマンダーと、その婚約者にして主人公の旧友であるリタ・レストレンジの男女カップリング。
初出はファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生。物語の冒頭で、ニュートと英国魔法省で顔を合せた時点で二人は既に婚約者という関係になっている。しかも、後にニュートの口から式の日取りや内容まで決まっていた事から結婚し、後に夫婦になる事が確定しているという、実はメインキャラクター達の当時の関係性を上回った、れっきとした公式カップリングである。ちなみに年齢差は約8歳差、身長差は演者の身長を公式とするならば約30cmもある。小柄なリタは劇中ではヒールのあるブーツを履いているが、それでもテセウスとの身長差は頭一つ分ある。
二人は劇中で英国魔法省の魔法法執行部に所属しており、片や執行部長の右腕ともいえる闇祓い局の上官、片や執行部長のアシスタントという役職から勤務中も共に同行したりする事が多いようだ。さらにテセウスはイギリス名家のスキャマンダー家長男、リタはフランス発の純血貴族の出という、血族で見た場合の高い出自と高いキャリアを持った優秀な魔法使いと魔女である。
婚約の過程は語られてはいないものの、婚約者同士の仲は劇中で見る限り非常に良好と思われ、互いを信頼、心配している場面が程よく見られる。紳士的な振舞いで人当たりもよく、周囲からの評価も良いテセウスに対しリタは様々な事情から他者、特に純血系の魔法使い達とは距離を置きがちであるが、テセウスと一緒にいる時は軽口を言ったり悪戯気に笑ったりと彼に素の表情を見せている所から、心を許しているとみられる。
社交界ではリタが魔法使いの貴族達の間で噂や陰口を囁かれる事があるものの、彼等とは全く異なる態度で接するテセウスはリタの事を何れ妻として、家族の一員として迎え入れる存在として都度、愛情を示している。
また、この二人の共通点としてニュートの存在があげられるのだが、ニュートからすれば実の兄の婚約者が学生期の親友で、後に義理の姉となるという事もあってその心中は非常に複雑となっているらしい。テセウスが二人の過去の仲をどう思ってるかは定かではないが、劇中の反応を見る限り気にする所は見られない。リタの方はニュートがホグワーツを退学してから疎遠となっていたらしい割には普通に彼に話しかけており、その様子はまた昔のように交流したいと思っていそうな雰囲気が見られる。
…以上のように、二人してニュートとは現在も積極的に交流して食事に誘ったりなど歩み寄っているが、当のニュートが避けがちなので三人が場に揃った時の関係性はまったくもって悪くは無いが微妙な所。
このように婚約者同士で順調に過ごしているように思える二人だが、リタが自身の胸中に抱える影によって苦悩する瞬間を垣間見ているテセウスは、その原因の一端とされる「ある噂」について真偽をはっきりさせようとしている。その行いは真実彼女の為を思ってのものだがリタはそれを良しとしないため、双方とも自分の意思を譲らず何度も口論を重ねている。