概要
野外にて最大87.0mmの個体が採集されているシカクワガタ属の最大種。(厳密にはオオシカクワガタよりは小さいものの、オオシカクワガタはシカクワガタ属から独立している)。マレーシア固有種。
学名は「Rhaetulus didieri」。
シカクワガタに似るがより大型で、大顎が長く伸びる。
大型個体の大顎は基部(根本)で斜め上へ大きく湾曲し、先端へ向けて下方にまた湾曲する。ただしシカクワガタよりも左右の張り出しが弱く上から見ると華奢に見える。
大顎基部上下にシカクワガタのそれよりも発達した内歯を持ち、上方の内歯は内側に、下方の内歯は大顎側面外側に伸びる。
前胸背板は緩く丸みを帯び、縁が鋸状にギザギザしている。
雌雄共に腿節(脚の根本)が赤くなり、雄は個体によっては前胸背板や上翅後方も赤く色づくものもいる。
シカクワガタとは近縁とされ、雑誌『ビー・クワ31号』ではシカクワガタやアマミシカクワガタと共通の先祖がマレー半島で独自の進化を遂げた種と考えられていることが記述されている。
同『ビークワ』では4〜6月が発生時期とされている。
また、世界文化社の『外国産クワガタ・カブトムシ飼育大図鑑』では高標高にて採集されているとの記述があり、低温を好み、暑さに弱いと思われる。
幼虫は菌糸及びクワガタマットで飼育可能。成虫も休眠期間が短く、比較的長生きなためシカクワガタの中では容易な部類。
また原産地のマレー半島では宅地開発に伴い生息域が縮小し、個体数が激減している。
甲虫王者ムシキングでのディディエールシカクワガタ
2005ファーストで初登場。強さ160、ディフェンスタイプ。
肩書きは「美しきシカヅノ」、必殺技はチョキ、超必殺わざは「ローリングクレイドル」。
説明文ですでに「世界最大のシカクワガタ」と説明されている。アダー完結編5弾「最大最強セレクション」にも登場。
新甲虫王者ムシキング
2016サードで初登場。階級はSR。
肩書き・必殺技は旧作と同じ(モーションは別の物になっている)。
あと現実のディディエールは気性が荒いためなのだろうが、性格がアタックに変更されている。
2016サード収録時は貴重な"攻撃>テクニック"のSR以上のチョキムシという個性があったが、激闘編および超神化編のものは"テクニック>攻撃"(おたすけ相性も激闘編がチョキ✕3、超神化編は無印と同じチョキ✕2+グー)と他のSR・SSRチョキムシに埋もれるようになってしまった。もったいない。
もっとも、2016サードの方も初登場時点でSSRのジュダイクスミヤマクワガタの完全下位互換ではあったのだが。