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概要編集

北欧の伝承に登場する妖精ノルウェーデンマークでは「ニッセ」、フィンランドでは「トントゥ」の名で呼ばれる。


灰色の顎髭を生やした子供程の背丈の妖精で、指は4本。耳は尖っており、暗闇では目から光を放つとされており、灰色か濃紺色のボロボロの服を着て、鮮やかな赤色の帽子を見せびらかす様に被っているとされる。


温厚で心優しい性格をしており、農家の食料貯蔵庫や納屋を住処とし、住まわせてもらっている住人たちが幸福に暮らして行けるように手助けしてくれる農家の守護神といわれており、住人たちが寝静まった夜にひっそりと自分たちの仕事である農場の家畜、とりわけ馬の世話を行う。

小さい見た目にもかかわらず、力持ちで何でも仕事をこなす事ができ、非常に働き者である彼らだが、干渉されることの嫌うため注意が必要とされる。


その一方で気難しい一面があり、トムテが居るのが当たり前だと奢り高ぶり、機嫌を取らなかったり、ご褒美を与えたりしないなど、彼らを大事に扱わないような行為をしようものなら、仕事を手伝ってもらえなくなる上に、家から出て行ってしまう。

また、もし彼らを怒らせようものなら激怒したトムテたちは大事な多くの干し草を盗んで農家から出て行ったり、仕返しとして耳を殴ったりするとされる。

さらに家畜を大事に扱わないという行為も非常に嫌っており、もしそのような事をしようものなら青痣ができるまで殴られてしまうといわれている。


クリスマス・イヴの日にトムテも家族同様にご馳走を食べられるようにテーブルに食べ物を残して置いたり、今まで仕事を手伝ってくれたお礼としてバターを落とした一椀のユールグロットというお粥の一種を納屋や戸口の上り棚、戸外に出すという習慣がある喜一もあり、もしそれを忘れてしまうと、怒ったトムテは家を出て行ってしまい不幸になるとされる。

また隣の家から食べ物を盗んだり、物を壊す、家畜を悩ましたりするなどの悪戯を行うといわれている所もある。


ちなみにスウェーデンではクリスマス(現地ではユールと呼ばれる)の日にプレゼントを配るのはサンタではなく、彼らとされており、サンタがトナカイの引くソリでやって来るのに対して、こちらはヤギが引くソリでやって来るとされ、プレゼントも直接子供たちに渡すといわれている。

ただしこの風習はスウェーデンがキリスト教化した際に出来た風習で、元々はトムテの方はプレゼントされる側だったらしい。


余談編集

今でこそスウェーデンでは最も愛される妖精、若しくは神々とされるトムテだが、スウェーデンがキリスト教化した直後は悪魔とみなされ忌避されていたらしい。


関連タグ編集

クリスマス サンタクロース 妖精

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