解説
架空の名探偵・ブノワ・ブランを主人公とするミステリ映画。
監督・脚本は、賛否両論となった『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン。
主役のブラン探偵役に『007』シリーズで6代目ジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグ、ヒロイン役にアナ・デ・アルマス、名家の放蕩息子役にMCUでキャプテン・アメリカ役を卒業したばかりのクリス・エヴァンスが抜擢された。
ストーリー
ミステリ小説の大御所ハーラン・スロンビーが、85歳の誕生パーティーの翌日、自室にて遺体で発見される。
当局は自殺と推測するが、何者かに依頼された名探偵ブノワ・ブランが屋敷に訪れ、事件解決に乗り出す。
評価
『最後のジェダイ』で旧来のスター・ウォーズファンから批判を受けてきたジョンソン監督の、『最後のジェダイ』以来の新作ということで注目が集まっていた本作だが、蓋を開けてみれば、古典ミステリへのオマージュと、豪華な俳優陣の演技、それを見事に引き出したジョンソン監督の手腕が大きく評価され、アカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネートされた。
ネットでは、マーベル作品で高潔なヒーローを演じたクリス・エヴァンスが、鼻持ちならないクソ野郎の道楽息子を演じたことが話題になった。
特に、作中で着用していた白いニットセーターは「クリエバセーター」と呼ばれ、日本で行われた試写会では、特に示し合わせたわけでもないのに、観客の半分以上が白いセーターを着てくるという珍事が起こり、アメリカの公式アカウントでも取り上げられた。
この高評価を受け、続編となる『ナイブズ・アウト:グラスオニオン』が2022年12月にNetflixで全世界配信された(劇場公開は全米で2週間限定)。
なお、「ナイブズ・アウト」というタイトルはあくまで本作の舞台が「刃の館」であることを踏まえたものであるため、『グラスオニオン』には全く関係がないのだが、マーケティング上の理由でシリーズタイトルとなってしまった。
余談
ヒロインを演じたアナ・デ・アルマスは、後に『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でダニエル・クレイグと、『グレイマン』でクリス・エヴァンスと、それぞれ再共演している。