ノスタルジア(NOSTALGIA)は、2017年3月より稼働を開始した、コナミアミューズメント制作の音楽ゲーム。BEMANIシリーズのひとつであり、ピアノを模した外観とゲーム性が特徴。
pixivでは、このゲームに登場するキャラクターなどを描いたイラストに付けられるタグである。
なお『ノスタルジア』は郷愁、追憶などを意味する一般的な用語のため、イラストに付けるタグは『ノスタルジア(BEMANI)』とすることが望ましい。
概要
BEMANIシリーズのコンポーザーであるwacが主導して作り上げた作品である。
操作デバイスはピアノの鍵盤を模した28個(4オクターブ分)のキー。黒鍵はキーに模様として印刷されており、押す場所の区別はされない。このキーの横幅は実際のピアノの鍵盤と同じサイズとなっている。
メニューや曲の選択、プレー中のメトロノームのON/OFFなどはタッチパネルにて行う。プレーに直接影響のある操作は、タッチパネルでは一切行われない。
2017年7月19日にはバージョンアップが行われ、タイトルも『ノスタルジア FORTE』に変更されている。
2018年9月25日には『ノスタルジア Op.2』が稼働、2019年12月02日には『ノスタルジア Op.3』となって稼働を開始した。
基本ルール
画面奥から迫ってくるノーツに合わせてキーを操作する。ノーツはキー2~5個分の幅がとられており、範囲内のどこか一ヶ所のキーが押されていれば正しい操作とみなされる。
通常のノーツの他、テヌート(終点まで押しっぱなしにする)、グリッサンド(鍵盤上で指を滑らせるように奏でる)、トリル(範囲内の隣り合ったキーを交互に連打する)といった特殊なノーツも出現する。
曲終了時に一定以上のスコアを入手していれば、クリアとなる。
一つの曲につき、譜面の難易度はNormal、Hard、Expertの三種類。難易度が上がるにつれノーツ幅は狭まり、複雑な譜面となっていく。
隠し要素の解禁
今作では黒猫が階段を上っていくイベントにて隠し要素の解禁が行われる。
プレーの成績に応じて画面左上に表示されているゲージが進んでいき、一定の位置まで達すると1ステップと計算される(ステップは猫の足形で表される)。到達できる最大ステップ数は譜面の難易度によって異なり、Normalで4ステップ、Hardで7ステップ、Expertで10ステップとなる。
曲終了時に獲得していたステップ数だけ黒猫が階段を上り、一定の段数に達すると課題曲(隠し曲)が解禁される。どの難易度でも構わない(※)ので課題曲をクリアすると、その先の段へ進めるようになる。課題曲をクリアした際には、その曲ごとにムービーが挿入され、曲や作品全体を通してのストーリーを垣間見ることができる。なおこのムービーは公式サイトで何度でも視聴可能。
階段の途中では時計を入手することができる。これはプレー終了時に、そのプレーで獲得したステップの分だけ針を進めることができ、一定の時間まで進めるとブローチに変換される。ブローチはゲージの増減を促進・抑制したり、曲終了時に条件を満たすことによってゲージにボーナスを加えたりと様々な効果をもたらす。ブローチの効果なしでは5ステップ到達が限度だが、これによって先述の通り最大10ステップまでの到達が可能となる。
※期間限定イベントについては、課題曲のクリア条件に難易度や到達ステップ数が定められている場合もある。
キャラクター・世界観
本作のメインキャラクターは、ピアニストの少女Noah(ノア)と黒猫のCroit(クロ)。公式では「黒猫が女の子を探しに行く物語」という説明がなされている。
時計と歯車、螺旋状の階段などといったオブジェクトがデザインに取り入れられており、他機種とはまた違った個性を持つ。
特徴的なデザインに魅入られた人々が、それらを模したアクセサリーなどを自作していたのを受け、公式がTwitterで#ノスタルジア手芸部というタグを付けて投稿することを奨励している。
収録楽曲
ピアノを模した音楽ゲームということで、今の音楽ゲームではほとんど存在しなかった原曲そのままのクラシック曲が多数収録されている。中には『革命』や『インベンション第13番』、『主よ、人の望みの喜びよ』などといった、既に他機種でアレンジが作成されているものの原曲もある。
J-POPやアニメソング、東方アレンジ、ボカロ曲、BEMANIシリーズからの移植などは、ピアノを前面に押し出したアレンジがされているか、あるいは元からピアノがメインの楽曲である。※1
(なお、千本桜(黒うさP)に関しては日本国内限定収録)
FORTEからは、今までのシリーズではSOUND_VOLTEXにしか収録されていなかったBMS楽曲が初上陸となる。
※1一部楽曲は原曲に近い状態で収録されており、ようこそジャパリパークへとはなまるぴっぴはよいこだけが該当する。
雑記
過去にBEMANIシリーズの一つとして存在していたKEYBOARDMANIAが同じ鍵盤楽器をモチーフにしたゲームと言うことで親和性を説く者も多い。いわば実質的にKEYBOARDMANIAが転生したものである。現にKEYBOARDMANIAからの移植曲が稼働当初から収録されており、また隠し曲の一つにKEYBOARDMANIA収録曲の続編を示唆する曲が存在しているあたり、公式も意識しているものと思われる。
ノスタルジアはBeatStreamのコンバージョンキットとして発売され、全国の大多数の筐体では、導入と共にBeatStreamを遊ぶことができなくなった。本作の隠し曲に『PLEASURE STREAM』という曲が存在するが、これはBeatStreamのサウンドディレクターであったQrispy Joyboxの作品であり、氏がBeatStreamにて発表した楽曲に曲調が類似している。またジャケットや課題曲クリア時のムービーにBisCoやタカハシサン、にゃんと思しき姿が登場していることから、BeatStreamの存在を強く意識した楽曲だと思われる。