トマス・ハリスの複数の小説作品に登場する人物。
殺人鬼であり、殺害した人間の死肉を食べるため「人食いハンニバル」と呼ばれる。
職業は精神科医。
非常に高度な知的能力を持ち、専門の精神医療に関する豊富な知識だけでなく、高等数学、理論物理学、古文書学、美術、古今東西の歴史にも非常に詳しい。
連続殺人犯ではあるが、認めた相手に対しては紳士的に接する。
自身が優れた知性と感性、豊富な知識を備えた人間であることに強いプライドを持っており、能力的に伍する者が現れた場合はそれが例え一側面に過ぎずとも異常な興味と執着を示す。
クラリス・スターリングに女性としてではなく特別な思い入れがある様子を時折のぞかせる。
登場作品
- レッド・ドラゴン:初登場作品。主人公はウィル・グレアムであり、重要な人物ではあるものの脇役に過ぎなかった。
- 羊たちの沈黙
- ハンニバル
- ハンニバル・ライジング:幼少期・青年期を描いた作品。
俳優・声優
作品 | 俳優 | 声優 |
---|---|---|
刑事グラハム/凍りついた欲望 (原作:レッド・ドラゴン) | ブライアン・コックス | 不明 |
羊たちの沈黙 | アンソニー・ホプキンス | 金内吉男(VHS)石田太郎(テレビ朝日)堀勝之祐(DVD・BD) |
ハンニバル | アンソニー・ホプキンス | 石田太郎(DVD・BD・テレビ東京)日下武史(テレビ朝日) |
レッド・ドラゴン | アンソニー・ホプキンス | 石田太郎(テレビ東京)麦人(DVD・BD) |
ハンニバル・ライジング | ギャスパー・ウリエル | 浪川大輔 |
ハンニバル(ドラマ)(原作:レッド・ドラゴン) | マッツ・ミケルセン | 井上和彦 |
映像化作品においてハンニバル・レクターを演じた最初の俳優は1986年『刑事グラハム/凍りついた欲望』のブライアン・コックス。
レクター役で最も有名なのは、『羊たちの沈黙』『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』で演じたアンソニー・ホプキンスである。『羊たちの沈黙』の演技により、彼は初のアカデミー賞主演男優賞を受賞した。
ちなみにホプキンスはベジタリアンである。
2007年に映画が公開された『ハンニバル・ライジング』では新しく若手の俳優ギャスパー・ウリエルが起用された。
2013年に始まったテレビドラマ『ハンニバル(ドラマ)』では、マッツ・ミケルセンがハンニバル・レクターを演じているが、時代設定が2013年時点の現代に置き換えられているため、原作の生い立ちそのものが根本から異なる。また映画版のようなレクターが直接的に犠牲者に噛みつく描写はない。