ハンニャ(デンドロ)
はんにゃ
『アハハハハハ!! 潰れろぉ! 潰れろぉ! カレも泥棒猫も全て潰れてしまえェェェええ!!』
「――ああ。私って……彼に『愛してる』って言われたことが……一度も…………なかったのね」
アバターは和風の顔立ちで少し癖のついたダークブラウンの髪、既製品の衣服装備と、特に目立った特徴のない出で立ちをしている。
リアルで尽くしていた彼に裏切られ、更にはデンドロ内で新しい彼女を作っていた元彼を物理的に潰す為にデンドロをプレイし始めた女性(リアルでも元彼を襲撃して判決をくらったので、デンドロ内でなら報復し放題という思考)。
しかも関係無いカップルを視ると、『全部元カレと泥棒猫に見えたのよ』という理由で手当たり次第にマスターのカップルを殲滅してまわっていた。
自分がおかしい自覚はあるものの、後述の超級職の取得条件を得られる時点で相当ヤバい人物。
普段は非常にまともなのだが、一度逆鱗に触れると感情を叫びながら八つ当たりする事もあり、怒りの段階が更に上がると一切の言葉を発さず目標を殲滅するまで止まらない『破壊衝動の塊』と化す。
まだシュウとフィガロが超級になっていなかった時期、男二人でバレンタイン限定イベントに参加していた時にハンニャと遭遇。
上空からドス黒い怨念を撒き散らしながら地上のカップルを無差別に殺し回るというあまりにもアレなファーストコンタクトであり、そんな状態から一瞬で二人に普通の対応をする切り替えの速さにシュウは「関わったら駄目なタイプ」と戦慄する一方、フィガロは「強そうだから戦いたい」と期待を寄せる。
女性の恐ろしさを理解しているシュウはすぐに逃げ出したかったが、生い立ち故にボッチなフィガロは普通に地雷を踏み抜く様な事を言ってしまい、戦闘にこそならなかったが彼女の元彼事情を聞く羽目に。
この時のやり取りでハンニャはフィガロに恋してしまうが、この時のフィガロは単純に戦いたいだけであり、絶妙に話が食い違っていた。
その後シュウからの情報で元カレを周囲の被害も考えずに殲滅。破壊した建物に巻き込まれティアンにも被害が出た為【妖精女王】率いるランカー達によって監獄送りになる。
監獄でもカップルやフィガロの悪口を言うマスターを『料理』して回る災害と化し(この時期『国絶やし』の異名をもつ【疫病王】すらデスペナに追い込んでいる)、出所後フィガロに会う為にレジェンダリアからエンブリオを使って徒歩でアルター王国を目指す。
だが丁度王国ではカップルの為のイベント『愛闘祭』がギデオンで開催され、しかもフィガロとの認識の食い違いから王国で洒落にならない規模の事件に発展する可能性が高い状況に追い込まれる。
シュウはレイ達にも事情を説明するのだが、よりにもよってフィガロと扶桑月夜が会瀬をしている(ように見える)写真が出回り、ショックを受けたハンニャは完全にブチギレて街中で必殺スキルを発動してしまう(写真を流したのはキングダム・ピープル・タイムという新聞社。ハンニャの暴走自体はある管理AIの企みによるものだが、写真を新聞社に流したのは書籍版ではある人物によるものとなっている)。
しかし、ハンニャに対する自分の気持ちが『恋』である事に気づいたフィガロが決死のプロポーズをした事で暴走は解除。彼とリアルでの結婚を前提にした付き合いを開始してようやく彼女の心は救われる事になった。
超級職【狂王】によりステータス・スキルを強化し、
エンブリオで高所からの一方的な攻撃を行う戦闘スタイル。
【狂王】のバーサークスキルは効能が非常に高い代わりにハンニャに行動制限がかかるが、アポストルのエンブリオが行動やスキルの使用を代行することでデメリットをカバーしている。
スキルで強化された踏みつけ攻撃はまるで隕石の如き惨状を生み出し、監獄内でも「ハンニャに上を取られたら負け」と言われる程の実力者。
欠点として攻撃手段が踏みつけ一辺倒なので物理無効持ちには効果が薄く、また対空攻撃を持ってないのでより高い高度からの攻撃や最上部のハンニャの懐に迫られると対抗手段が無い弱点を抱えている。
メインジョブ | 【狂王】(狂戦士系統超級職) |
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サブジョブ | 【狂戦士】(戦士系統派生下級職)、【料理人】(料理人系統下級職) |
【狂王(キング・オブ・ベルセルク)】
狂戦士系統超級職。ハンニャのメインジョブ。
各種バーサーク系スキルが豊富で、最終奥義も備えている。
ステータスはHPとSTRとAGIが良く上がり、ENDとDEXはあまり上がらず、MPはほとんど上がらない。
取得条件の一つが『目についた人間を十秒以内に殺した回数が444回を超える』という正気とは思えない内容のため、長らくロストジョブとなっていた。
エンブリオのスキルでマスターを識別して殺戮できるハンニャは、この条件を合法的な手段でクリアして偶然に取得した。
エンブリオ名 | 【幽閉天使 サンダルフォン】 |
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TYPE | アポストルwithエンジェルギア |
能力特性 | 移動法則改変 |
到達形態 | Ⅶ |
身長 | 125cm |
ハンニャの持つ超級エンブリオ。作中で初めて登場したTYPE:アポストルのエンブリオでもある。
アポストル体は金髪で天使のような容貌をした美少年で、ハンニャのことを「様」付けで呼ぶ。
ギア形態時には全長1000mを超える『天地逆さまに聳える双塔』の様な「足」となる。
能力特性は空間に干渉しての移動法則改変。
必殺スキル使用時には逃走困難な不可視の迷宮を構築する。
足下の敵を踏み潰すことに特化しており、サイズと合わさって一方的な広域破壊を可能とする。
【ジョブ】
- 《ラスト・バーサーク》:アクティブスキル
【狂王】の最終奥義。
ターゲットを定めてから発動する抹殺宣言。
発動すれば自身に対して『STRとAGIを5倍化』、『被ダメージを5分の1に減衰』、『他のスキルの消費MPとSPを0にする』等破格の効果を得られるが、代償にターゲットが死ぬまで解除出来ず攻撃し続ける。当然知性は消滅して最早兵器に等しい存在と化す。
【狂王】の最終奥義にもかかわらず最初に覚える謎仕様故に誤って使用する者が後を絶たず、デンドロでも特に呪われたスキルと言い伝えられていた。
ハンニャの場合エンブリオがある程度動きを制御できる上、逃走しようにも必殺スキルで困難とかなり相性が良い。
【エンブリオ】
- 対象識別(名称不明)
ティアンとマスターを識別するスキル。
これにより確実にマスターのカップル達を蹂躙していた。
- 《フォール・ダウン・スクリーマー》:アクティブスキル
サンダルフォンの最終スキルにして唯一の攻撃スキル。
全体を螺旋衝角(ドリル)に変形して繰り出される、空間操作による強度無視攻撃。
局所的な空間の支配改変であらゆる防御要素を『ずらして』中身を抉り抜き、作中最上級の空間操作で構築された監獄の空間にも一時的に穴を空けられる。
空間操作が及ぶのは先端部のみだが、秒間600以上の回転も強力な攻撃となる。
- 《天死領域(サンダルフォン)》:アクティブスキル
サンダルフォンの必殺スキル。
四方10キロメートル以内の空間を100メートル四方の正方形ブロックとして全部で1万個に分割し、生物とその所有物・エンブリオの移動に関してのみブロック間の繋がりをシャッフルする。
つまり発動した場所の空間の繋がりをシャッフルして、不可視の迷宮に変えるというもの。
シャッフルは完全ランダムで狙った対象を足元に誘導する事は出来ないが、シャッフルされた空間の繋がりは一部の『地図』系能力を除いてサンダルフォンにしか把握できず、遥か上空からマスターを識別できる為逃げる事も隠れる事も不可能。
投擲物や発砲後の銃弾と言った遠距離攻撃は通常通りに機能するが、10キロ四方を傍目には瞬間移動しているように移動するサンダルフォンを捉えるのは至難の業。
更に迷宮に対応できても「サンダルフォン自体との戦闘」という別の問題をクリアしなければならない。
ちなみに迅羽の必殺スキルは観測情報と実際の照準がバラバラになる為機能しなくなる。