概要
他の球技漫画との比較
バスケットボールは小中学校の体育授業でも取り入れられ、大抵の学校には部活動があるメジャーな球技である。しかし、同じようにメジャー球技である野球やサッカーなどを題材とした漫画と比べると、バスケットボールを題材とした漫画はかなり少ない。
その原因としては、日本におけるバスケットボールは、野球やサッカーなどと比べて歴史がまだまだ浅く、(プロ野球やJリーグなどに相当するようなプロのリーグも一応あるものの)試合のTV放送頻度や、知名度・競技人口も前者2つと比べるとやや遅れをとっているため、イマイチ盛り上がりに欠ける部分があることが挙げられる。
そして、それ以上に大きいのが、井上雄彦によるバスケットボール漫画の金字塔『SLAM DUNK』の存在だろう。
『SLAM DUNK』が少年誌におけるスポーツ漫画に与えた影響はとてつもなく大きく、連載終了から20年以上が経った現在もなお衰えることのない人気を誇っている。それゆえに少年誌でバスケ漫画を描こうものなら、ほぼ確実に同作と比較対象にされてしまう宿命を背負うことになる。
もちろん作者によって違った個性、違った良さがあるのだが、同作の存在があまりにも大きすぎるため、大衆から評価される作品にするのはかなり難しいとされているのである。
なお、バスケットボール漫画の金字塔を立てた井上によれば、かつて「バスケットボールを題材にした漫画は成功しない」と言われた事があったという。事実、SLAM DUNKを境に以前・以後で作品の数がはっきり分かれている。
協会の姿勢
一方でSLAM DUNKがヒットしたのにもかかわらず日本代表の成績不振や国内リーグの人気低迷など日本のバスケットボール界への影響が限定的であったが、これは当時の日本バスケットボール界の姿勢が原因である。というのもSLAM DUNKがヒットした際に幹部がプロ化に繋がるとして「迷惑だ」「誤解を招く」という発言をしたことで溝ができてしまい、井上も協会の姿勢に嫌気をさしSLAM DUNKを封印してしまったとされている(バスケットボール漫画自体は引き続き執筆)。
そしてこのゴタゴタは2010年代中盤まで尾を引き、協会がバスケットボール漫画と協力関係を築いたのはBリーグ設立に向けて準備を始めてからである(プロ化推進のためサッカー漫画を上手く利用したサッカー協会と比較される事例となっている。なお、体質改善とプロ化に向けて舵を切り始め、バスケットボール漫画と良好な関係を築くきっかけを作ったのはサッカー協会会長だった川淵三郎である)。
協会の姿勢の変化に井上も封印していたSLAM DUNKを改めて解禁し、2022年にはTHE FIRST SLAM DUNKが公開されている。
表記揺れ
関連タグ
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バスケットボール漫画の一覧
※50音順
- あひるの空(日向武史)
- I'll(浅田弘幸)
- 黒子のバスケ(藤巻忠俊)
- SLAM DUNK(井上雄彦)
- ダッシュ勝平(六田登)
- DEAR BOYS(八神ひろき)
- DRAGON JAM
- HAREM BEAT(西山優里子)
- フープメン(川口幸範)
- BUZZER BEATER(井上雄彦)
- リアル(井上雄彦)
(他にもありましたら追加をお願いします)