概要
羽生結弦のプログラムとしての「バラード第1番」を描いた作品を見やすくまとめるために、便宜上作られたタグである。振付はジェフリー・バトルによる。
ソチオリンピックの「パリの散歩道」で2014年に自身がマークした世界記録(101.45点)を、2015年にこのプログラムで2度にわたり更新(106.33点→110.95点)することになった。
2017-2018シーズンに再演を決め、平昌オリンピックに挑む。
2017年9月に、初戦のオータムクラシックで再度ワールドレコードを更新した。(110.95点→112.72点)
2014-2015シーズン
初めて演技後半に4回転を跳ぶ挑戦となるショートプログラムだったが、2014年11月の中国杯で起きた衝突事故や手術などの影響により、この挑戦を断念。
構成を変更することになった。
演技冒頭の「イーグル→トリプルアクセル→イーグル」という離れ業は、ファンの間では『イーグルサンド3A』などと呼ばれ、初戦ではGOE+3.00の満点評価を受けた。
最高得点は東京で開催された国別対抗戦における96.27点で、シーズンを通してノーミスで滑ることはできなかった。
2015-2016シーズン
プログラムを持ち越し、昨シーズンにもともと予定していた構成に挑戦。
しかしGPシリーズ初戦のカナダ大会で、後半のジャンプがルール上カウントされず0点となる痛恨のミスでパトリック・チャンに敗れた。
次戦のNHK杯では、4回転ジャンプを2回跳ぶ自身最高難度の演技構成に急遽変更。
ノーミスで滑りきり、自身が保持していた世界歴代最高得点を更新した。
続くグランプリファイナルでも110.95点を叩き出し、さらに記録を更新した。
「演技構成点」の身のこなしなどの「演技表現」では9人中8人が満点の10点をつけ、自身初の10点満点を獲得した。
審査員が10点満点をつけるルール上のガイドラインして「卓越、歴史に残る名演技、スタンディングオベーションが沸き起こる演技、スケーターと音楽がまさにひとつになる」などがあるが、要するに神演技だったということである。
2017-2018シーズン
オリンピックシーズンは最初は「Let's go crazy」を予定していたが、海外のISU関係者より「歴史に残る名演にして欲しい。そのためには王道を行って欲しい」というアドバイスもあり、再度このショパンを選択。冒頭の4回転サルコウを4回転ループに変更するなどさらに構成の難度を上げ、平昌オリンピックに挑む。
初戦のオータムクラシックは、膝の痛みにより4回転ループは回避したが、ノーミスの完璧な演技でワールドレコードを更新する112.72点を記録した。
2018年2月、ケガからの復帰戦となった平昌オリンピックでも同じ構成で臨むことになったが、上の自己ベストに迫る111.68点で首位に立ち、圧巻の復活劇を飾った。