概要
組織の第Ⅲ席•ビリーと第Ⅴ席・タチアナのコンビ及びカップリングの通称。
黒い球体の中に籠り、誰とも触れ合えない少女と盲目の男性のコンビである。
二人は食事や戦闘などで行動を共にすることが多く、タチアナの球(スフィア)の上に乗ってくつろぐビリーの姿なども見られる。
タチアナは、自身へのあらゆる物質の接触を否定する「不可触」の能力を持った少女。普段は球体型メカスーツに入り、年々強大になる自身の能力を抑制している。その為、洋服を着ることができず、食事にも不便が多い。
能力発現時に意図せず両親を圧殺してしまい、マフィアに囚われ競売にかけられるという悲劇的な境遇を送ってきたタチアナ。その際、マフィアから彼女を救い出した人物こそが、ビリーであった。
口に銃を売って殺してと懇願する彼女へ、銃弾の代わりにロングケーキバーを突っ込むビリー。マフィアによって液体食しか与えられてこなかった彼女は、ここで初めて生きる希望を見出した。
ビリーの手助けとニコの発明により、食事や行動の自由をある程度得ることができるようになると、自分を絶望から救い出してくれたビリーのことを「ビリー様」と呼び心から慕うようになる。「いつ何があっても私が目になる」という彼女の想いに、ビリーもまた答えるのだった。
「ああ… ボクにはキミが必要だよ タチアナ」
関連タグ
YES!ロリータNO!タッチ•••(物理的な意味で)
ビリーの正体。それは否定者狩りの組織、UNDERのボスであった。
突如ユニオンを裏切り円卓を奪取したビリーは、タチアナにUNDER側へ来るよう勧誘する。
「お前の能力が 必要だ」
「救ってやった 恩義を返せ」
「普通の体に戻りたいのだろう?」
それは、タチアナの「能力」を欲する言葉。
悲しみに震える風子がビリーに拳銃を向けたことで、タチアナがビリーの元へ向かうことはなかった。
「なら お前も敵だな 不可触(アンタッチャブル)」
もはや自分を名前で呼ばないビリーを前に、タチアナは悲痛な表情で涙を流すのだった。
UMAスプリングとの戦いでは、UNDERとユニオンとの全面対決が行われる。
ビリーはアンディとの戦いの中で「弱い者はただ生きて俺に使われていればいい」「神に挑むのは強者だけでいい」という持論を語る。アンディは自分たちが弱くなどないことを見せつけるため、風子とスプリングの一騎打ちをビリーに見届けさせようとする。
風子の決死の戦いを見守る中で、ビリーの心は揺れ動いていく。古代遺物により、ユニオンやUNDERたちの境遇を詠んだ十三人一首が作られた際は「触れない ただそれだけなら構わない あなたの心に触れるのなら」というタチアナの句を見つけ、沈黙する様子が見られる。
スプリングがフェーズ3になると、ユニオンとUNDERの全員がスプリングの暴走を止めるための共闘に乗り出す。タチアナは、協力を渋るビリーの元へ向かうと、かつて自分が食べさせてもらったロングケーキバーを彼の口に突っ込んだ。
「私が今日まで生きてこれたのは ビリー様が私の為に作ってくれた このお菓子があったから」
トップや力と共に頑張って強くなってきたことを伝え「戻ってきて一緒に戦おう?」と涙ながらに伝える。
ビリーは膝をつき、タチアナと目線を合わせた。
「キミ達は強い」
「自分の宿命から逃げることなく すべきことをやっている」
「だから ボクも逃げるわけにはいかない」
「でなければ 不公平だろう?」
かつてユニオンにいた頃と同じような、優しい眼差しを向けるビリー。ユニオンに戻る意思はないものの、アンディと風子に神殺しの希望を見出し、協力することに決める。
「手を貸そう」
「美味しいお菓子の お礼にね」
こうして、タチアナと和解の兆しを見せたビリー。
かつてタチアナに放った冷酷な言葉は、本心からではなかったことが明らかになっていくのだった。