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『ファイティングバイパーズ』(Fighting Vipers)は1995年11月にアーケードで稼動開始したセガ(現:セガ・インタラクティブ)が発売した3D対戦型格闘ゲーム。開発はセガAM2研。

概要編集

同社のバーチャファイターと同様の操作系ではあるが、実在の格闘技を使う格闘家が闘うというリアル志向の同作と異なり、派手さやコミカルさを追求した3D格闘ゲームである。

当時としては珍しくゲーム内宣伝を導入しており、ペプシコーラとの提携によりゲーム中の各所に「PEPSI」のロゴが描かれている他、セガサターンへの移植の際にはペプシマンが使用キャラとして参戦したことも話題となった。

アーマーブレイク編集

特徴的な点としてアーマーの存在があり、相手攻撃のダメージを緩和する。

アーマーは上半身・下半身に分かれ、キャラクター・パーツ毎に耐久値が設定されており、被ダメージかガードで耐久値が減少、ゲージ点滅状態でアーマー破壊技を食らうと破損してしまい、その試合中に戻ることはない。

破損してしまうと被ダメージが大幅に増加するため、アーマー破壊狙いと破壊後の駆け引きが重要なファクターである。


演出面においてもキャラクターの外見がアーマー損失により大きく変化し、特に女性キャラはアーマー着脱を活かした扇情的なデザインであったため、元祖脱衣格闘などと呼ばれる事もある。

(アーマーブレイクによる脱衣を取り入れた格闘ゲームは1992年販売の「ブランディア」、3D格闘に限っても家庭用オリジナルではあるが1995年8月発売の「ゼロディバイド」が先んじている)


決着ラウンド時に強烈な技でフィニッシュすると、耐久値とは無関係にアーマーが全壊(男女問わず)強制脱衣KOとなる。

コマンド入力によりアーマーを自ら脱ぎ捨てることも可能で、ダメージは微量ながらも攻撃判定があり、主にアピールの一種として用いられた。


ストーリー編集

近未来の架空の町「アームストンシティ」では四方を壁に囲まれたリングの中で、アーマーを装着した戦士達「バイパー」が戦うストリートファイトが人々を熱狂させていた。

アーマーが弾ける様がナッツの殻を割るのに似ていることから「ナッツクラック」と呼ばれ、ついには市が主催する格闘大会が行われることになった。

バイパー達は己の力と技の全てをかけて、その頂点を目指す。

補足編集

2年後に稼動した続編のファイティングバイパーズ2では、作中でも2年経過しておりキャラクター達も相応に年齢を重ねている。

登場キャラクター編集

名前は「番長」から。圧倒的な打撃破壊力を持つ。


フリーター。実家は歌舞伎役者。手数が多く、コンボも多彩だが、一撃あたりの攻撃力は軽い。


ロック歌手。そのためエレキギターを武器とする。打撃、投げともにソツがない。


「3」を愛する男で、ゆえに「3マン」と言われる。通常キャラクターのうち、最大破壊力の投げ技を使う。


スケート・ボード少年。スケボーを武器としても使う。相手の股下をくぐるなどトリッキーで素早い動きが特徴。


ローラーブレイドを装備しており、長い脚を生かした回転系蹴り技を多用する。


フリーター。軍人志望。パンチ系攻撃が得意。動きは遅めだが打撃は比較的強く、投げ技も使いやすいバランスの良いキャラクターだが、『2』ではリニューアルされた。


コスプレファイター。相手の下段への攻撃を得意とする。セガサターン版では正規のコスチュームの他、隠し要素として制服、アロハなどの服装がある。


  • マーラー(2では通常キャラクターとして登場)

隠しキャラクター。市政を正すために市長であるB.M.を倒そうとしている謎の男。B.M.と血縁関係があると噂されている。毒蛇のコスチュームに身を包んでいる。


  • クマチャン(セガサターン版のみの隠しキャラクター)

セガサターン版のみの隠しキャラクター。ステージの一つである閉鎖されたテーマパーク「ウエスタン村」のマスコットキャラクターである熊のぬいぐるみで、ポーズが固定されたまま宙に浮いたようなふわふわした動きをする。


  • ペプシマン(日本のセガサターン版のみの隠しキャラクター)

日本のセガサターン版のみに登場する隠しキャラクター。トキオとラクセルに似た技を使う。


本シリーズの最終ボス。ゲームの舞台であるアームストンシティの市長である人物。黒い噂が絶えず、シティータワー建設時の裏金で巨万の富を得たと言われている。マーラーと似た毒蛇のコスチュームに身を包んでいる姿である


ファイティングバイパーズ2からの追加キャラクター編集

腕に電光掲示板をつけ、手足にバーニアが仕込んである半機械の大きなクマのぬいぐるみ「TEDDY MECH」を背負った女子小学生。


自転車(BMX)の達人である黒人の青年で、時にはその自転車を武器として用いる。同じハイスクールに通うピッキーとは幼い頃からのライバル。


ノーマルモードで条件を満たすと、ボーナスステージに出現する隠しキャラクター。全身銀色(2Pカラーは金色)でバーチャファイターシリーズに登場するデュラルを筋骨隆々の男性でかたどったような姿をしている。


ランダムモードに稀に出現する隠しキャラクター。南米古代文明の壁画に描かれていそうな太陽をモチーフにした仮面(2Pカラーは月の仮面)をしたルチャドールをイメージしたような姿である。


シリーズ作品編集

  • 1995年11月 アーケード版『ファイティングバイパーズ』が稼動開始。
  • 1996年8月30日 セガサターン版『ファイティングバイパーズ』が発売開始。
  • 1996年12月21日 セガサターンで『ファイターズメガミックス』が発売。『バーチャファイター2』のキャラクターと対戦。
  • 1998年3月 アーケード版『ファイティングバイパーズ2』が稼動開始。
  • 2005年4月28日 セガエイジス2500シリーズVol.19として、PlayStation 2版『ファイティングバイパーズ』が発売。
  • 2012年11月28日 MODEL2コレクションとして、PS3及びXbox 360版『ファイティングバイパーズ』が配信。

関連タグ編集

格闘ゲーム セガサターン ドリームキャスト PS2 セガ

ペプシマン(初代家庭用版のゲストキャラクター)

ファイターズメガミックス

プロジェクトクロスゾーン(本作から、バンがソロユニット参戦している。CVは高橋広樹氏が担当)

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