概要
ロシア連邦版マクドナルド…というより代替店舗とでも言うべきファーストフード店。
ロシアにおいてマクドナルドは「冷戦終結の象徴」として人々に愛され、手頃な値段でおいしい肉料理(ロシアでは基本的に肉料理は高級品)を楽しめる親しみやすさと掃除の行き届いた清潔なトイレ(ロシアの公衆トイレは不衛生で使いにくいと悪名が高い)などにより、政治的にも市民の生活インフラとしても重要な存在であったが、2022年のロシア軍によるウクライナ侵攻を受け、ロシアからの事業撤退という結果に至った。
しかし、そんなマクドナルドがこのままただ消えたのでは悪影響が大きいということで、マクドナルドのフランチャイズを統括していた実業家のアレクサンドル・ゴボルがロシア国内に残ったマクドナルドの施設と設備を買収し、メニューをもそのまま引き継いだ後継・代替店舗に「フクースナ・イ・トーチカ」と名付けて新たに開店させたのである。
店名はロシア語で「おいしい、ただそれだけ」を意味する。
看板が変わっただけのようなものなので、ロシア人からは概ね好意的に受け入れられているが、「味が落ちた」とマイナスに評する声も少なくない。
また、ウラジオストクなどの極東地域で展開中の地元ファーストフード・チェーン「イエダ・イ・トーチカ(食事、ただそれだけ)」から、「ネーミングが似過ぎていて当店のブランドを損なう恐れがある」として抗議を受けてしまっている。