ベビー(バイオハザードヴィレッジ)
べびー
ミアの姿を模した人形から生まれた怪物(直接な描写はないが、何か硬い木製のものが壊れる音と破水の音、地下室に響き渡る鳴き声、ベッドに置かれていたミア人形がいつのまにか無くなっている事、羊水で汚れた部屋など、そう思わされる描写が多い。また、特典のアートワークにて、ミア人形から産まれた事が明記されている)で、性別は女の子。ミア人形が置いてあったベッドからへその緒、もしくは腸と思われる臓器が伸びており、これを辿ると遭遇する。
胎児のような姿をしているが、足が前後逆に付いている奇形で全身が粘液のような唾液で包まれており、生理的嫌悪を酷く煽る。右目は潰れているのか閉じたままであり、左目だけが辛うじて開く。また、ベビーが通った床は血、もしくは羊水で汚れている。
赤ん坊のような声を発しており、イーサンを見つけると嬉しそうな声をあげて「パパ」と呼び、父親を求めるような鳴き声をしながら追いかけてくる(人によってはバナナと言っているように聞こえるとか。もちろん空耳だが)。
ベビーとの遭遇時はドナに武器を取り上げられているために一切の抵抗ができず(さらに言うと、武器を使わないでやり過ごす(=戦闘しない)ことを前提としているためにそもそもダメージ判定自体が設定されていない模様。したがって、武器が使える状態であったとしても倒すことは不可能である)、逃げるか隠れてやり過ごすしかない。
移動速度は遅いが、接触すると丸飲みにされて即死してしまう。しかも、丸飲みにした際には「Yummy(おいしい)」と言うなど、恐怖が非常に強い。ちなみにこれは、目の前のものを何でも口に入れたがる赤ん坊の習性によるものである。
また、ベビー出現の前後から、地下室が停電したかのように真っ暗になり、視界が悪くなる。一応明るい場所には入ってこないのだが、地下室を脱出するためには配電盤のヒューズが必要になるため、そうなると安全地帯が無くなってしまう(とある検証動画にて距離によっては明るい部屋にも問答無用で入ってくる事が確認されるが、BGMが無くなるなどの事からバグ技のようなものであると考えられる)。
上記のように、こちらの恐怖心を煽る数多くの演出から、多くのプレイヤーから「バイオハザードシリーズの中でもトップクラスに怖い(クリーチャー)」との声が挙がっている。現に、どんなクリーチャーを相手にしても罵倒や捨て台詞を吐くだけの度胸を持つイーサンでさえ、ベビーと対面すると息を切らせながら恐怖していた。
性別が女の子だったり、ミアを模した人形から生まれたり、赤ん坊のような姿をしていたりするのは、ローズを醜悪に歪めた姿をイメージしているためで、イーサンへの嫌がらせだったのではないかとする見方がある。
一方で、右目が潰れているその容姿や、愛情を欲するような台詞を述べることなどから、精神疾患ゆえに両親とうまくコミュニケーションが取れなかったと推測されるドナの深層心理を反映したものとする説もある。
ベビーと対面した後、公式が公言した「今度のバイオは怖くない」や「前作が怖すぎた事を反省して作った」という言葉にツッコミを入れるプレイヤーも少なくない(一応、公式は後者の台詞のあとに「怖いかどうかは実際にプレイしてみないと分からない」ともコメントしていたが…)。
ハンターγ デルラゴ - 相手を丸呑みで即死させてくるバイオシリーズのクリーチャー
以降、ネタバレ注意。
正体
ドナの能力やベビー出現時、赤ん坊のレリーフを嵌めて開ける扉付近にて、アンジーが落ちている事が確認できる(暗闇である事や、ベビーに遭遇したり追いかけられたりする恐怖もあり気付きにくい)事から、おそらく、イーサンの間近でドナが植物を使い見せていた幻覚であると思われる。
にもかかわらずベビーに飲み込まれる(ように錯覚する)と死亡する理由は不明だが、ドナの能力が植物を使った幻覚をみせる能力であることや、思い込みによる身体へのダメージ(プラシーボ効果の対になる「ノーシーボ効果」という。思い込みの力というのは強力で内容次第では死んでしまうことすらある)、それら影響による物とも考えられる。
現実であることなのでもちろんゲーム上の演出としても前例があり、特定の人物の心理や悪夢・妄想が具現化した怪物が人間を襲ったり、仮想空間や幻覚などで死亡した人間が、現実でも命を落とすといったことが起こっている。