最強の魔神よ 戦え!
今、地獄の果てまでも
美しき闇の中 戦場を照らせ!
カイザー‼
「俺達が、地獄だ‼」
概要
神や悪魔をも超える程の強大な力を保有する、究極かつ最凶の漆黒の巨大ロボ。
劇中では通り名である「魔神」、「髑髏の機体」、若しくは単に「カイザー」としか呼ばれていない。
名前の由来は「Separated Killing Lord (分かたれた殺戮の王)」、もしくは「Slum King Legend」。
普段はリミッターが掛けられた状態ともいえる形態だが、サポートメカ・ウイングルの頭部と腰に装備されたカイザーの翼「ティアラエール」と「アーシュガード」と合体(ウイングクロス)する事でその真価を発揮する(尚、装備すると瞳が青から黄色へと変わる)。
尚、何時、誰が何処で作成した機内なのかは謎に包まれており、謎の研究所の奥深くに封印されていた。
また、その奥にはまるで彫像のように有機的な意匠の「真の顔」が隠されている。
INFINTISM版
「INFINTISM」におけるSKLは、マジンカイザーの別仕様としてマルチバースの何処かで兜甲児によって設計されたデータを元に建造された機体として登場。共鳴型認識システムを採用しておりブーストのかかったマジンパワーを搭乗者の精神力に応じて引き出せるほか、二基の光子力エンジンを繋げたグラビティ型光子力縮退炉による超重力を発生させる事もでき、マジンガーZEROからある残留思念を切り離す切り札として生み出された。
本作では建造に必要なマテリアルが足りないため放射板やカイザースクランダーが無い事以外は、マジンカイザーと全く同じ外見で海動単独による操縦になっている。建造されたのは甲児等の居る時代の遙か未来の時代になるが、劇中はカイザースクランダーを未来に送りSKLに接続し現代に再び戻す事で同じ時代に登場した。
現れたZEROがフォトンビームを発射する寸前で超重力を発生させて、自らとZEROを亜空間に閉じ込めると同時に発生した莫大なエネルギーによってベガ星連合軍の軍勢の大半を殲滅させている。その後は亜空間でZEROと激突し、残留思念を解除することには成功したものの戦い自体は実質相打ちとなり、この機体はその後開発されたマルチバースへと転移。廃墟と化した光子力研究所の地下に出現し、氷漬けの状態で沈黙することになった。
外見、戦闘スタイル
逆三角形の上半身にマッシヴな肢体をしており、末端部はシャープに尖った意匠があしらわれたアグレッシヴな雰囲気となっている。また凶悪な面構えをしており、目つきも鋭い。
SKL=髑髏の名の通り、パイルダーを始めとして胸部などに髑髏の意匠が施されている。
手持ちの武器を主体にした戦法を得意としており、巨大な剣を揮い敵を薙ぎ倒す剣戟戦闘、二丁拳銃を駆使したガン=カタを髣髴とさせる銃撃戦闘の二パターンのバトルスタイルに合わせて複座式のコクピット内でメイン操縦者が交代するのが最大の特徴である。
ちなみに「ティアラエール」と「アーシュガード」と合体(ウイングクロス)と操縦時の複座コクピットの入れ変えが不要となるほか、後部座席からでも武器コマンドの入力が可能となる。
動力源
動力源は“光子力エネルギー”で、エンジンは「グラビティ型光子力縮退炉」であり、通常でも外部からのエネルギー補給が不要な永久機関となっている。
尚、小説版によれば、これを最大限に稼働した場合、その出力はSKLの世界における常識的なロボット工学に従事したそれを100万桁ほど上回り、ほぼ無限のパワーを引き出せることが予想されている。
装甲
超合金Z系かどうかは不明だが、その装甲は材質不明の極めて堅牢な金属でできており、現行の技術では再現不可能。
さらにこの構成素材は、封印されていた地下の様な状況に長い時間放置されると、人体に有害な放射線を放つという恐ろしい性質を持つ。
ちなみに謎の研究施設の地下に封印されていた時点では、外付けの武装を含めて欠損している部分があった為、新規に“強度だけは遜色のない素材”を鋳造して補完してある箇所もある。
ただし、全身が純正のパーツで構成された状態でないとシステムが上手く作動しない為、それを克服するために後付けのパーツとオリジナルの部分の接地面には有機接合用のシナプスセンサーが設けられている。
操縦系統
頭部に髑髏を模した小型戦闘機「スカルパイダー」がドッキングする事により操縦が可能となる。
尚、現在のディメンショナル・ロータリー方式の複座はパイルダー内部の広さが充分だったために後付けで改装・追加されたものであり、本来は一人乗りの機体。
操縦席には搭乗者の精神状態と連動する事で機体の力を引き出す「エモーション・センサー」というシステムが組み込まれているのだが、これは平たく言えば「搭乗者の気迫に呼応するが如くカイザーはその強さを増していく」という事だが、逆位言えば「カイザーを操るにはそれに相応しいだけの気迫を持たねばならない」でもあり、その条件を満たすような人物は
「体質・経験を問わずそんな状況下で感情を抑制できる人間」
あるいは
「それが可能なように人工的な手段で予め設計・創造された人間」
という事。つまり真面な人物には操縦不可能な上に下手をすると精神崩壊して暴走するか廃人になってしまうというおぞましい仕様となっており、それ故に「海動剣」および「真上遼」の二人にしか使いこなす事の出来ない機体でもある。
装備
通常時
牙斬刀(がざんとう)
海動が操作を担当する大剣。柄は伸縮自在であり、伸ばして槍(というよりも薙刀)の様にして使用できる。
ブレストリガー
胸部パーツが分離した二丁拳銃。操作担当は真上で、正確無比かつ必殺の銃撃を敵に見舞う。
尚、弾丸を打ち尽くした場合はグリップ下部に付いている刃を使って手斧として用いる事が可能。また二丁合わせる事で大斧にも変形する事ができ、ウイングクロスによりパルスビームモードが使用可能となる。
トルネードクラッシャーパンチ
所謂ロケットパンチで、両腕側面の螺旋状に刃を回転させて発射する。また牙斬刃を持ったまま発射し広範囲の敵を殲滅したり、牙斬刃の回収に用いたりなどの応用的な使用の仕方もされる。
ウイングクロス時に使用可能となる武装
ルストストリーム
口部分から放たれる強風。所謂ルストハリケーン系の武装。
トールハンマーブレーカー
落雷を呼び寄せたのちに牙斬刀に雷を纏わせ、それを牙斬刀から放つ。所謂サンダーブレーク系の武装。
インフェルノブラスター
胸パーツから放たれる最強の光線。所謂ブレストファイヤー系の武装。
その他
スカルパイルダー
マジンカイザーSKLのコクピットとなる、複座式の飛行メカ。メイン操縦者席が前に来る仕組となっており、海動と真上が担当をそれぞれ入れ替える時は操縦席ごとスライドする。
その機首部分は髑髏状のデザインになっており、本体とパイルダーオンしたら、カイザーの額部分に髑髏を頂いているような形状になる。
SKL-RR
バイクと骸骨馬の二形態に変形するビークル型サポートメカ。飛行も可能。
槍
OVA第3巻のラストで所持していた槍。詳細不明。
ティアラエール&アーシュガード
普段はカイザーのパートナーロボットであるウイングルに、頭部の「ティアエール」と腰の「アーシュガード」が分離状態で装備されているカイザーの翼。ウイングルから分離させ巨大な翼に合体させたのちにカイザーに合体(ウイングクロス)する事で飛行能力を得る。
この“空飛ぶマジンカイザーSKL”の状態こそが真の力を発揮できるカイザー本来の姿であり、翼のない状態はリミッターが掛かった弱体化した形態ともいえる。
MODEROID版
マジンカイザーSKLは、グッドスマイルカンパニーより、プラモデルシリーズ「MODEROID」の、マジンカイザーのバリエーションのひとつとして発売されている。
その際、MODEROIDとしての若干のアレンジが為されている。
- 顔
『スカルパイルダー』、『カイザー自身』、『胸部の髑髏』、『ブレストリガー』、『ヘルウイング』の、合計五つの顔を持つ。
頭部には、カイザー自身の顔の他、額のスカルパイルダー機首の骸骨の顔を有し、喉元部分に近い胸部にも髑髏が付いている。
そして、ブレストリガーには悪魔のような人面がモールドされており、装着時、髑髏の下部の胸部に顔が露出する。
更に、背中に翼「ヘルウイング」を装着した状態で、翼を閉じ胴体部前面を包み込んだ際には、翼に浮かんだ模様やモールドなどから畳んだ翼の表面に『巨大な顔』が現れる(この状態を「ヘルズゲート」と呼称)。
- 地獄砲(バスター・ヘル)
牙斬刀およびブレストリガーが付属。MODEROID版の牙斬刀は、差替えで柄を若干伸ばし、槍または薙刀のような両手持ち状態にする事が可能。
また、牙斬刀には、ブレストリガーをグリップとフォアグリップとして装着。剣先を開いて砲門を開き、両手持ちの大型火器「地獄砲(バスター・ヘル)」形態に変形させるギミックを有する。