マスターは、『ロックマンDASH』の登場人物である。
声優は子安武人。女性のような外見だが男性である(声でわかるが)…ちなみにスタッフも女性だと思っていたらしい。
概要
人類最後の生き残り。ヘブンで生活しており、その特殊環境のおかげで数千年を生きてきたが、逆にヘブンの外では生命を維持できず、短時間で消えてしまう。
「人類再生計画」の実行を妨げるイレギュラー分子を粛清するためにロックマン・トリッガー(ロック・ヴォルナット)を生み出した。
作中に登場する人間は、マスター以外全て古代人が作り出した人工生命体・デコイである。
彼らはオリジナルの人間が既に滅んでいることを知らない。マスター曰く「私が少し遺伝子をいじっただけなのだけど、私たちよりずっとオリジナルに近い人間」。
作中時間の約3000年という長い時の中であらゆる娯楽、快楽を追求してきたマスターは、長年餓えや病と戦いながら地上で生きてそして死んでいくデコイの営みを見てきたことで、次の地球の支配者のバトンを彼らに託す決意を固める。
地球に降り立った後、一等粛清官だったロックに「ヘブンのシステムを破壊して欲しい」と頼み、彼に自分の遺伝子コードを渡す。
しかし、最早ヘブンでしか生きられない体になっていたマスターは意思を託した後、光となって散った。
これにより人類が全て死滅したため、人類再生計画が実行される。
人類再生計画
オリジナルの人間が全て死に絶えた時、ライブラリに保存されていた遺伝子コードを使って、
地球上にもう一度古い世界を再生させるというもの。
そのシステムのためのプログラムが「人類再生プログラム」で、これが実行されると、地上のデコイ達は全て処分され、オリジナルの人間の復活が行われる。ヘブン動力室制御システムでは、発動後はエネルギーの80%をこの実行に割り振るものとされている。
マスターは人類再生プログラムを作り出した張本人だが、ロックにシステムの破壊を託す。
ロックはマスターの意思を尊重し、「システム史上最大のイレギュラー」の烙印を押されながらもシステムを破壊し、全データを消去するために戦った。
余談
彼の住むヘブンはシリーズでは度々その存在が示唆されたり、言及されたりしている。
『ロックマンX5』のバッドエンドではエックスが人もレプリロイドも幸せに暮らせる楽園として「ヘブン」の名を挙げている。しかし、このコンセプトはどちらかといえば、『ロックマンゼロ』シリーズのネオ・アルカディアに近い(作中ではX5と繋げる予定であったであろう名残が確認できる)。
ゼロシリーズの続編『ロックマンゼクス』ではモデルVに魂を捧げるロックマンによる救済という名の虐殺「プロジェクト・ヘブン」として言及。名前だけの借用で、実質的には無関係…かと思いきや、これもある男の仕組んだ「運命のゲーム」の一環であり、無関係とも言い難い。
『ロックマンゼクスアドベント』の裏EDでは「機械と入れ替わったオリジナルの人間の身体、寿命を設定される前のオリジナルのレプリロイドのデータ」がある場所の存在を示唆しており、後年にシナリオライターの矢部誠氏の発言によって遠い未来にヘブンの雛形になる予定だった事が明かされた(出典:ロックマンユニティ ウッチーのBlog『ロックマン ゼクス』シリーズキャラクターデザイナー、シナリオライター矢部誠(KOU)さんインタビュー その⑤(最終回)より)。
ゼクスシリーズの設定では人間にはレプリロイドと同等に機械の体が与えられ、レプリロイドには人間と同様に寿命が設定されたとされており(これがデコイの始まりなのだろうか?)、ゼクス解釈の「人類」の中にはレプリロイドも含まれているのかもしれない。
関連タグ
マスター・トーマス・・・該当記事参照
ラ・グー…声優繋がり。高度な技術で延命し主人公を導くという共通点を持つ。