概要![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
クワガタムシ亜科には分類されないグループであり、マダラクワガタ亜科として扱われる。
学名は「Aesalus」。
体長は5mm程度と小さく、クワガタムシ全体で見ても最小の部類となる。
体色は全体が褐色となり、背面には毛束が斑状に配置され、名前の由来になっている。他種のクワガタのように体型は扁平とならず、体高に厚みがあり、頭部は小さくなる。大顎は小ぶりであるがオスの方がわずかに発達するため、辛うじて雌雄判別ができる。
一見するとハムシなどの別な甲虫に見えるが、触角は先端が展開しないL字状をしており、この点からクワガタムシであることが分かる。
種としてのマダラクワガタ![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
日本に分布するクワガタムシでは最小となる。
学名は「Aesalus asiaticus」。
標高500〜1000mのブナ帯に分布している。
樹液には集まらず、朽木の内部に幼虫・成虫共に見られる。朽木の外にはあまり出ることはなく、同じ朽木内で累代を繰り返すこともある。
成虫は飼育下において餌を与えず数ヶ月生存したとの報告があり、幼虫の時期に蓄えた栄養と水分で活動していると思われる。
幼虫は単眼を持ち、頭部がクリーム色となる。
亜種![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
2亜種に分類される。
原名亜種(ssp.asiaticus)
北海道から九州に分布しており、離島では伊豆諸島、佐渡島、対馬、下島、種子島に分布している。
ヤクシママダラクワガタ(ssp.sawaii)
屋久島に分布している。
原名亜種と比較し、背面の毛束の数が異なっている。
海外のマダラクワガタ![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
ヨーロッパマダラクワガタ(A scarabaeoides)
ヨーロッパに広く分布している。
本属の基準種。
脛節が太短く、前胸が半月型となる。
ウラノウスキーマダラクワガタ(A ulanowskii)
シチュアネンシスマダラクワガタ(A sichuanensis)
オスの大顎があまり発達せず、雌雄判別が困難である。
タイワンマダラクワガタ(A imanishii)
台湾に分布している。
余談![編集](https://s.pximg.net/source/dic/images/icon_edit_partial.svg?20120424)
別属の近縁種ヨンネッタイマダラクワガタは体長が最大でも2mmとなり、世界最小のクワガタムシとして扱われる。