なんだ男か
おとこでなにがわるい
ガンダムシリーズ全体、果てはロボットアニメ史上屈指の失言。初出は『機動戦士Zガンダム』1話。
この台詞をうっかり吐いたヤツはわけもわからないまま強烈な突きをもらっただけでなく、周囲を盛大に巻き込むトンデモ無い因縁をこしらえるハメになってしまった。
なお、実はジェリドとは距離が結構離れており、ニュータイプとしての直感が聞かせたというオチがつく。
口は災いの元とは言うものの、こんな事言われたぐらいで何も事情を知らない相手に顎の骨が砕ける程のパンチを見舞う側(カミーユ)も常軌を逸している外無いのも事実で、しかもその後のカミーユは…
- ティターンズ軍人への暴行から反連邦思想側の人間と誤解され拘束される。
- 拘束されたのを逆恨みしてガンダムMk-IIを強奪して暴れ回った挙句、エゥーゴに参加してしまう。
- 自身がエゥーゴに参加したのが原因で、間接的に両親が巻き込まれる形で死亡。
- エゥーゴに参加した自身の関係者であったファ・ユイリィが両親と生き別れになり、実質的な戦災孤児となってしまう。
次々と上記のような取り返しのつかない問題を引き起こしている為、とてもカミーユを擁護してジェリドを一方的に非難する事は出来ない。
一応カミーユのDQN全開な性格は劣悪な家庭環境に起因しているのだが、それとこれとは別問題である。
カミーユという名前はフランス語圏では男女両方で使用されている。
日本語で例えるなら、「みゆき」や「はるか」、「かおる」「まこと」といった女性に名付けられることが多い名前と考えれば分かりやすい。
(これらの名前を持つ日本人男性は現実・フィクション問わず少なからずいる)
小説版では「遠目から見たカミーユがジェリドの脳内の美女のイメージド直球だった」と言う不運も重なっており、ジェリドが苦笑しながら「自分の馬鹿馬鹿しい勘違いだった」と大人として穏便に場を収めようとしている状況だったので、「明らかに非と失礼を詫びようとしていた相手に暴行を加えた」とカミーユを擁護しようがない。
当然ジェリドは激怒したものの、カミーユが大怪我をしないよう加減をしてキックしているので、まだしも最低限の理性や良識を弁えている。
漫画版『Define』では若干アレンジされ、「カミーユってのか 男のくせにオンナみたいな名前だな」と言っている。
『スーパーロボット大戦V』では条件次第でジェリドが味方として加入するが、加入時にカミーユを倒さなければ前へ進めないと思わずにはいられなかったこと、ティターンズが無くなった今となってはどうやって生きたらいいのか、カミーユにどう接するべきなのかもわからないと独白し、彼の名前をからかってしまったことについて謝罪。カミーユもそれを受け入れるという一幕が繰り広げられた。