女神転生シリーズのマハカーラ
シリーズを通してマハカーラ表記で登場。なお、「ペルソナ2」のみマハーカーラ表記である。
天魔種族ではシヴァに次ぐ高レベル悪魔で、『力』と『体』に特化した能力値、剣・技・万能属性攻撃以外への幅広い防御耐性、マハンマ・マハラギオン・テンタラフーという攻撃性能に特化した所持魔法が特徴である。
天魔以外の種族としては“魔神”、アルカナでは“CHARIOT”や“死神”に割り振られており、いずれの登場作品でも高い攻撃力を利した物理攻撃や初出作品と同じく火炎属性スキル、本来の神性に則るように呪殺属性スキルを所持する。
デザインにあっては女神転生・ペルソナ両シリーズを通して、三面を備えた頭部、暗青色の肌、六腕にそれぞれ刀を持つという密教の大黒天に準じた姿であり、所有する武器が変更される程度のアレンジしかされていない。
神話原典の性格上シヴァと競合する悪魔ではあるが、シリーズを通してなかなかの登場率を誇る。特に「ペルソナ4」や「葛葉ライドウ 対 アバドン王」では3Dデザインで登場しており、六腕から繰り出す攻撃アクションはかなりの迫力がある。
また、マハカーラ自体は物語に絡むことが殆ど無いのだが、
- 「ペルソナ4」のヒランヤスプレッドに必要なペルソナが、女神転生シリーズで魔人族にあたる悪魔6体。
- 「アバドン王」の別件依頼“タクシーに乗る幽霊”で交戦するライホーくんが“アクマしょうかん”で呼び出す8体目の増援悪魔として登場(他の増援悪魔と段違いの強さ)。
- デビルサバイバーシリーズの魔神種族の悪魔で唯一の非LIMITED扱い、しかもスキル枠の空きが多いので悪魔合体による強化がかなり楽。
等と、異様に存在感がある悪魔でもある。
ゲーム媒体以外では、漫画版「デビルサバイバー」において主人公峯岸一哉の仲魔として登場。作中、自らを盾にしてベル・デルの手から仲間たちを助けた一哉の姿に興味を持ったことから仲魔としての契約を結ぶ。
ベル・デル戦では上空からの奇襲と“会心の予言”の発動によって先制打を与えるも、直後にベル・デルの攻撃から一哉を庇って倒れてしまう。だが、力尽き消えゆく間際のマハカーラが最後の力を振り絞って一哉に己の力(戦神の加護)を付与したことで、ベル・デルに致命傷を与えることに成功する。
蛇足だが、「真・女神転生ⅣFINAL」の魔神クリシュナはその前身が“黒天”という破壊神、マハカーラに一脈通ずる悪魔だと設定されている(出典であるショートストーリーの題名も『“魔訶黒天”断章』)。
さらに魔神クリシュナはシナリオ原案(メガテンマニアクスに記載)において破壊神ルドラに変身する展開も用意されており、ヴィシュヌの化身という性格よりもバラモン教と起源を異にするインドの土着信仰や非アーリア系の神性としての色が強い存在でもある。