マンチェスター・ユナイテッド
まんちぇすたーゆないてっど
マンチェスター・ユナイテッド(正式名称: Manchester United Football Club)は、赤い悪魔の異名を持つイングランド・プレミアリーグきっての名門クラブ。
2002年に開催された日韓ワールドカップにおいて大フィーバーを巻き起こした、デビッド・ベッカムや2014・2018のワールドカップに出場した日本代表の香川真司も在籍していた。
現監督はルベン・アモリム。
マンチェスターの鉄道員が中心となり、1878年にニュートン・ヒース・ランカシャー&ヨークシャー・レイルウェイズFC (Newton Heath LYR FC)として創立されたのが、クラブとしての始まり。
当初は公式試合に参加することは殆ど無く、自チーム内での対戦か他の鉄道チームとの対戦(ノリとしては草サッカーに近い)が主だった。
1884年、現存するカップ戦としては最古のFAカップに参戦。前年王者のリザーブチーム(控え中心の2軍)相手に2-7の大敗を喫している。
翌1885年にプロチームとして参戦。しかし1902年に、オーナー方針による入場料無料やグラウンド移転による収支が合わずに破産。その後地元の醸造業主が買い取り、チーム名を現在のマンチェスター・ユナイテッドと改める。
現在でこそイングランドどころか世界屈指の名門クラブとして名を馳せているが、実は名門としての歴史は極めて浅く、1986年にスコットランド人のアレックス・ファーガソンが就任して、ようやく日の目を見ることになる。
1998-99シーズンに、ベッカムやライアン・ギグス、ポール・スコールズなどの生え抜き選手らを中心に、国内のリーグとカップを優勝し、さらにUEFAチャンピオンズリーグでも優勝。そこからリーグ3連覇を達成。
その後ベッカムはレアル・マドリードへ移籍するが、2003年にクリスティアーノ・ロナウドが加入してベッカムの背番号7を継承した。2005年には朴智星とエドウィン・ファン・デル・サールが加入。2006-07シーズンから08-09シーズンに2度目のリーグ3連覇を達成。また、07-08シーズンは同じプレミアリーグのチェルシーを倒してCL優勝も成し遂げている。
12-13シーズンをもってファーガソンが勇退するが、このシーズンも香川真司やロビン・ファン・ペルシら巧みに使い、クラブ20度目となるリーグ優勝を達成。旧イングランドフットボールリーグ時代を合わせ、20度の優勝は2024年現在最多記録。
翌シーズンからデイヴィッド・モイーズが監督に就任するが、成績不振によりシーズン途中で解任。ギグスが選手兼任で暫定監督となり、7位でリーグを終え、翌シーズンのCL出場権を失う。
14-15シーズンにルイ・ファン・ハールが監督に就任。しかし15-16シーズンのCLでグループステージ敗退したこともあって解任。16-17シーズンにかつてチェルシーを率いた名将ジョゼ・モウリーニョが監督に就任。大型補強でズラタン・イブラヒモビッチらを獲得するもリーグの名門クラブ相手に多くの勝ち星を挙げる事は出来ず、2018年12月に解任。
その後、ファーガソンの教え子でもあるOBのオーレ・グンナー・スールシャールが監督に就任。2022年からはエリック・テン・ハフが監督を務めていたが、2024-25シーズンに成績不振から途中解任。後任はアモリムとなった。
OB
- ボビー・チャールトン:一撃必殺の威力を誇った左のミドルで一時代を築いたストライカー。
- ジョージ・ベスト:5人目のビートルズとも謳われた、当時絶大な人気を誇ったアイドル。「マンUのエースナンバーは7」は彼から始まった。
- ピーター・シュマイケル:1999-2000シーズンに達成したトリブレ(国内リーグ、国内カップ、欧州チャンピオンズリーグ)の立役者となった元デンマーク代表GK。
- デビッド・ベッカム:2002年に日本でも一大フィーバーを巻き起こした貴公子。
- ライアン・ギグス:1990年にデビューして以来、マンU一筋で頑張る中年の星。かつては鋭いドリブルで左サイドを支配。ジャックナイフの異名で畏れられた。
- クリスティアーノ・ロナウド:メッシのライバル。ベストやベッカムが背負った「背番号7」を継承。このクラブでの活躍が、世界的なスター選手としての地位を確立する。
- 朴智星:韓国の国民的英雄にして、アジアの英雄。「酸素ボンベ」と呼ばれるスタミナが売り。アジア人として初めてCL優勝を経験。かなりの人格者で、親日家としても知られる。
- エドウィン・ファン・デル・サール:元オランダ代表GK。守護神としてリーグ優勝とCL優勝に貢献。
- ウェイン・ルーニー:植毛手術を受けた、元イングランド代表及びマンUのエースストライカー。その風体からついたあだ名がシュレック。
- 香川真司:元日本代表の10番。2012-13シーズンの優勝に貢献するが、監督交代後は出場機会が減り退団。
- ズラタン・イブラヒモビッチ:サッカー界を代表する「悪童」。フィジカル、スピード、テクニックの全てが超一流だが、悪童っぷりも超一流。一方、このクラブの低迷を心配するという一面も。
- ポール・ポグバ:190センチを超える長身と高度な技術を持ち合わせたフランス代表MF。当時の監督ジョゼ・モウリーニョとの確執から、度々移籍の噂が出たが2022年、ついにユベントスへ復帰。
- ダビド・デ・ヘア:スペイン代表GK。世界最高峰レベルの実力を持つ守護神。
- フアン・マタ:スペイン代表MF。かつてアンドレス・イニエスタらと共にワールドカップで優勝している。香川真司とも非常に仲が良かった。
現所属選手
- マーカス・ラッシュフォード:現在、クラブで背番号10を背負うエースストライカー。イングランド代表FW。
- ハリー・マグワイア:194cmの長身が武器のDF。以前はレスター・シティで岡崎慎司と共にプレーしていた。
- ブルーノ・フェルナンデス:ポルトガル代表MF。2020年1月に加入するとあっという間にチームの中核として欠かせない存在となった。その影響の強さ(と、ブルーノにばかり依存するチームへの皮肉)から「FCブルーノ・フェルナンデス」と言われるほど。