概要
和名は「カイガラカリウド」。
謎の失踪を遂げたドイツの動物学者ペーター・アーマイゼンハウフェン博士氏の残した研究資料を基に書かれたとされる、『秘密の動物誌』に掲載される幻獣の一種。
西アフリカのシエラレオネにある「セワ川」の河口付近にある湿地帯で発見された生物で、二枚貝の様な貝殻を持っているが、線形系は脊椎動物と全く同じであり、肺呼吸と鰓呼吸の混合で心臓を持ち、ある種の両生類に似ているとされる。
湿地帯での擬態の能力に優れており、その大きさは最大で70cmに達する個体もいるが、メスはオスの1/3程度しかないとされており、6~30の個体数で群生しているという。
また人懐っこく、じゃれて来る事もあるが人の声を嫌っている為、彼らと接触し、観察したいのならば、沈黙を守らなければならないとされる。また主食は魚で、硬い木の枝で殴って捕らえるといわれる。
求愛行動として<クリイイア・クルック>という歌を歌いながら、オスは3日間に渡ってメスを追い掛け回し、メスがこれに答える際は1本脚で回転しながら真上に飛び、4日目にオスの貝殻内部にメスが潜り込んで約3秒で交尾を終えるという。なお、交尾の際に白っぽい青い強烈な光を発するという特徴を持ち、その時に猛禽類に捕食されてしまう場合があるらしい。
なお、年老いた個体は、若い個体に撲殺され一生を終えるが、その様はある種の呪術的、宗教的儀礼そのものであるとされている。