概要
1960年代後半にアメリカ合衆国ミネソタ州で発見されたといわれ、フランク・ハンセンという人物によってアメリカ各地で見世物「氷河期から来た男」として巡回展示された、身長約1.8mもある全身を暗褐色の毛に包まれた氷漬けの獣人や類人猿のように見える冷凍死体。
アメリカの動物学者で未確認生物の研究者であったアイヴァン・サンダーソンと、フランスの同学者ベルナール・ユーベルマンによって、ハンセンから直接触れないことを条件に許可され三日の間調査が行われた。
その結果、未知の霊長類の可能性があるとお墨付きをもらい「ホモ・ポイゲンデス」という学名を与えられることとなった。
この氷漬け死体の出自については「シベリアで発見された」「日本の捕鯨船が発見した」「香港で購入した」「ミネソタ州でハンセンが出会い射殺した」などの他「ベトナム戦争時に北部で射殺されてヘリコプターで運ばれたのを見た」といった報告まであり、本当のところは不明であった。
正体としてクロザル、イヌイット、ネアンデルタール人の遺体ともいわれ話題となったが、話題になりすぎたことでハンセンが殺人を行ってこの標本を作成したのでは無いかとFBIが捜査したともいわれる。
なお、しばらくして別の学者によって作り物であると鑑定され、模型を作成したという業者も同定されたが、ハンセンは途中から標本が痛むのを避けるために模型とすり替えたと弁明し、本物は現在は本来の所有者に返却していると説明された。
その後、模型とされたものも含め、ミネソタ・アイスマンは長い間行方不明であったが、2013年になりスイスの博物館に模型とされるものが保管されていたとされ、現在ではテキサス州オースティンにある『奇妙な博物館(Museum of the weird)』のオーナーであるスティーブ・ブッチ氏が、ネットオークションで落札して展示しているという。