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概要編集

1976年に創業した株式会社。


主に食肉がメインの食品加工卸売会社であったが、2007年に発覚した牛肉メンチ偽装事件がキッカケで今までに行われた食品偽装等の不正が明るみとなって倒産した。


社長は学生時代から食肉加工の技術を学んだ経験から肉の知識に人一倍精通しており、創業当初は普通に経営していたようであったが、やがて「どこよりも安くしなければいけない」という価格競争のプレッシャーに悩まされるようになり、食品偽装による破滅と繋がってしまった。


当初は「安く手に入れた古い肉を加工でごまかす」というものであったが、会社の規模の拡大と共に偽装がエスカレートするようになり、社内で加工する食肉の質も悪化の一途を辿っていた。

本当は豚肉なのだが牛肉と偽って大手スーパーと取引、肉の質量上げとして雨水に浸ける、または血抜き作業の際に出る廃棄する血を別の肉に注入して重量のかさ増しの偽装工作もした。

偽装に対して心を痛めた社員もいたのだが、その時点でワンマン経営者に成り下がった社長は社員の苦言に耳を貸さず、匿名で相談を受けた行政農水省も真剣に取り合おうとしなかった。

その後、社長の方針についていけなくなった社員数名が内部告発のために退職。


その末路編集

退職した社員の代表だった赤羽喜六氏が証拠となるミートホープの商品を朝日新聞社に持ち込んで調査を依頼した事でようやく不正が公となり、2007年に大々的に報じられた。

世間に与えた衝撃は大きく、当然ながらミートホープは倒産に追いやられて社長が逮捕された。


それらの騒動をキッカケに食品業界の安全や行政指導が見直されたものの、功労者であったはずの赤羽氏は世間からの理不尽なバッシングに苦しめられて親族からも疎外される等の不幸な人生を送る羽目になり、後年に「告発なんてしなければ良かった」とコメントするほど精神的に追い詰められる事となった。(躁うつ病を患った模様)

更には食品偽装を放置して結果的に事態を悪化させた行政は何の罪に問われない等、同調圧力で少数の意見を封じる傾向が強い日本社会の事なかれ主義が露呈する結果となった。


2年後の2009年に消費者庁が設置されるきっかけとなったのはほかでもないこの事件であった。


なお、赤羽氏は2023年4月18日に虚血性心疾患で死去(満87歳)。牛肉メンチ偽装事件の騒動は事実上幕を閉じたことになる。


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 会社 ブラック企業 村社会 出る杭は打たれる


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