概要
メヒシバは、イネ科キビ亜科メヒシバ属の一年草。よく畑の隅や道端に雑草として生えている。
日当たりのよい場所を好み、節々から根を下ろして広く地表を覆うように繁茂する。花穂を立ち上げ、そこから放射状に細い小穂を伸ばす。生育がとても早く、農業では強雑草として忌み嫌われる。
利用としては猫草としてしばしば採用されるほか、他のイネ科植物と一緒に乾燥させてウサギやウマの餌にすることもある。
漢字で書くと「雌日芝」。同じく放射状の穂が特徴のイネ科雑草で日当たりの良い場所を好むオヒシバ(雄日芝)と対比した名称かと思われるが、メヒシバはキビ亜科キビ連(エノコログサやキビやヒエが含まれる)なのに対し、オヒシバはヒゲシバ亜科ヒゲシバ連(シバなどが含まれる)で両種はそれほど近縁ではない。
近縁種でよく見られるものとしてはアキメヒシバがあり、小穂が卵状の楕円形であり、熟すと赤紫色を帯びる点、全体にほとんど毛がない点などで容易に区別できる。