概要
イネ科ヒエ属の植物。五穀の一つ。日本(を含む東アジア)原産。インド原産のインドビエや、田んぼなどの雑草のタイヌビエは同属の別種。
日本文化とヒエ
栽培の歴史は稲よりも古く、縄文時代半ばには野生種であるイヌビエから栽培化されていたとされる。
温暖地でも栽培されるが、特に稲作に不向きな冷涼地では主要な作物とされ、東北地方の山間部や下北半島では昭和初期までは普通に食されていた。五穀の一つでありながら、農山村の自給用としてのみ栽培され、市場にはあまり流通しなかったため、都市部の住民にはなじみのない穀物であった。
現在でも十六穀米としてブレンドされたり、単体で売られたりしているが、需要が少なく、また収量が低いので一般に米より高価である。