概要
青森県に3つある半島のうち、いちばん東にある半島であり、他の二つは東から夏泊半島と津軽半島である。
青森県の最北端、すなわち本州の最北端である大間崎がある。
地理
本州から北海道方向へ、ほぼ真北に伸びる。中央辺りは比較的細いが、北に行くとぐっと幅が広がり、全体の形はよく鉞に例えられる。
下北半島、津軽半島、青森県本体とで陸奥湾を形成する。また、津軽半島と下北半島との間の海峡は平舘(たいらだて)海峡という。
下北半島の根元近くには、汽水湖である小川原湖が位置する。また東海岸には、日本最大の砂丘である猿ヶ森砂丘が存在するが、ほぼ全域が防衛装備庁の弾道試験場に充てられているため、一般の人が入れる区域はわずかしかない。
主な岬は3か所あり、北東部の尻屋崎、北西部の大間崎(本州最北端)、南西部の牛ノ首岬である。大間崎の近辺には弁天島がある。
また観光地として、西側の平舘海峡に面した仏ヶ浦や、イタコで知られる恐山、易国間温泉などがある。
大間崎からは津軽海峡を挟んで対岸に北海道の汐首岬を望む。
生物
下北半島には、ニホンザルの北限の分布地があることで知られる。これはヒトを除く霊長類の世界最北の分布地でもある。
また、日本列島におけるホンドキツネやニホンカモシカやニホンジカやツキノワグマなどの多くの陸棲哺乳類の分布域の北限でもある。
さらに、数は少ないが日本列島でトドが毎年見られる最南端の場所の一つでもある。
行政
青森県を大きく東西に分けた「南部」と「津軽」のうち「南部」に属する。
ふだんは、「南部地方」の青森県部分を大きく南北に分け、北側を狭義の「下北地方」、南側をさらに南の三沢市や八戸市などとまとめて「三八上北」と区分することが多い。
下北地方の中心都市はむつ市である。もともと本州最北の軍港として栄えた港町であった。