1988年にナムコ(現:バンダイナムコゲームス)よりアーケード用にリリースされたクォータービューアクションシューティング。
「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」をモチーフにした世界観を舞台に、主人公アリスが鏡の世界を闇の女王から救うため、シャボン玉で敵を跳ね飛ばしつつ9つの国を突き進んでいく。
誰もが知っている童話を下敷きにしたファンシーな世界観ながら、難易度は非常に高い。
システム
イメージ画像の通り斜め見下ろし型の視点で、原則アリスは右上に向かって進んでいく。
現れる敵はジャンプでかわすかシャボン玉で攻撃して倒す。
なお、シャボン玉は『溜め』で大きくする事が可能ではあるが溜めすぎるとシャボン玉が割れてしまい溜め直しになる。
アリスには体力の概念がないがダメージによる一撃死もない。
その代わり、敵の体当たりや弾でダメージを受けるとアリスが跳ね飛ばされてしまう。
この跳ね飛ばしおよびジャンプの着地失敗などでステージから落ちて初めてアウトとなる。
どちらかというと死因は敵の攻撃より着地失敗が多く、それを誘発するトラップも異様に多い。
移動床とかシャッターとかもそうだが、最大の問題はそれを『斜めの画面で』やることである。
(PCエンジン版は真上見下ろしに視点変更されているためある程度は楽か)
余談
リリース元はナムコだが開発は外部会社であるN.H.SYSTEMが担当している。
このため、ARIKAからリリースされたアーケード音楽ゲーム「テクニクティクス」の続編、「テクニクビート」に収録予定だった本作品のBGMのアレンジ楽曲は、権利関係の問題でロケテストのみの幻の楽曲となり、ナムコの名作レトロゲームの数々の楽曲がコラボした中で唯一、サントラにも未収録の楽曲となっている。
「第497回 アーケードアーカイバー、ブラストオフ」の回に出演された当時のグラフィッカーである竹矢氏によると、当初はタイトル名は同じながら斜めスクロールのシューティングゲームであり、自機はポリゴンみたいな女の子で、ポリゴンみたいな敵を倒すという内容だったという。
しかし、担当者が抜けたことと、全然メルヘンじゃないということで全面的に作り直すことになった結果、現状の形に至ったという。
主人公のアリスは外部開発のキャラでありながらナムコギャルの一人として数えられており、グッズも発売されていることから恐らくキャラの版権はナムコが持っている様子。
だがゲーム自体の権利は開発会社が保持しているためかナムコミュージアムシリーズには移植されず、
忠実移植されたX68000版の他は、 家庭用への完全移植は2009年のwiiでの配信まで待たなければならなかった。
(PCエンジン版はアレンジ移植になっているため別物になっている)