概要
昭和時代において、女性民俗学者として多大な功績を残した瀬川清子によって著された、『旅と伝説』の通巻一三〇号「相島日記」に記載がある怪異。
山口県阿武郡相島では、海上において船が白帆を捲いて(帆をたたみ海流や慣性で)走っている(運行している)と、向こうからも正体が知れない何かが隣りを走ってきて、こちらの船を惑わせるという。
この怪異は「夜走り」と書かれるとされ、現われたときには灰を撒いて音を立てると消えるということが知られているが、その正体は不明である。
なお現在では長時間、刺激が少ない状態で乗り物に乗リ続けていると、運転者が催眠状態「ハイウェイ・ヒプノーシス(Highway hypnosis)」になることが知られているので、それが原因なのかも知れない。
この妖怪はツイッターの伝承妖怪お題絵において、平成24年6月のお題として出され、妖怪絵師によって新たな姿が与えられた。
関連イラスト
幽霊船であったり、人のようなものが海上を走るという妖怪画が描かれる。