曖昧さ回避
- 『新約聖書』に登場するイエス・キリストの友人で、死後蘇るという奇跡の対象となった。
- 欧米のキリスト教圏において、蘇生や復活に関連する学術用語に用いられる語。
- シューティングゲーム『スターソルジャー』に登場する、倒せばボーナスの人面型の敵空母。
- アニメ映画『RE:CYBORG』に登場する謎の兵士集団でその正体とは...
- 『もんむす・くえすと!』の登場人物。※この項で解説
なお、1,2の意味では英語読みの「ラザルス」が使われる場合も有る。
概要
魔物根絶を目指す犯罪組織「イリアスクロイツ」の現団長。
ルカの父親・マルケルスの幼馴染で、かつては彼の勇者パーティーの一員の戦士。
しかし、志半ばで挫折し、それからはマルケルスとともに「イリアスクロイツ」を立ち上げ、一時は多くの有力な同志が集まり、魔物排斥のテロ活動を行っていた。
その後、団長のマルケルスが魔物に殺されたため跡を継ぐが、彼の生前以上にテロ活動が過激化し、一般市民も巻き込むようになったことで人々の反感を買い、団員達からも見限る者も続出したため、現在の組織は著しく衰退している。
ルカとは直接会ったことは無いが、ルカは彼のことを知っているため、一方的に憎悪を向けている。
見た目はくたびれた悪人面の中年のおっさんで、冒険での怪我で右腕が不自由になっている。
作中の行動
最初に姿を見せたのは前章の中盤からで、ナタリアポートでテロが起きた時に群衆の中にいたのをルカが目撃したが、すぐに姿を晦ました。
その後、サバサ国のマーメイドカフェにいるところをルカが目撃し、彼の行動を探るために接近。ラザロは自分の正体に気付いているルカに驚きつつも彼を気に入り、ジュースを奢って一方的に語ったりしていた。だが、その時にはすでに爆弾を置いており、ルカにさっさと避難するようにと暗に言って店を出た(ルカが店を出た後すぐに爆弾が爆発する)。
以下、重要なネタバレが含まれるので注意
中章の終盤、ルカ達が魔王城があるヘルゴンド大陸へ向かうために神鳥ガルーダの卵を孵化させる必要があったが、神鳥の祠に安置されている卵を「イリアスクロイツ」が先に見つける。
ラザロは卵を破壊するためにゴルドポートにある「イリアスクロイツ」の本部に運び出すも頑丈過ぎで破壊できず、卵を破壊する術を探っていた。
そこにルカがマルケルスの息子と名乗って堂々と本部に潜入し、ラザロと対面。
だが、ラザロはマーメイドカフェで一目見た時からルカがマルケルスの息子だと見抜いていた(ラザロ曰く「マルケルスのガキの頃にそっくり」とのこと)。
そして、ラザロから「マルケルスの復讐に来たのか」と言われたことに困惑するルカ。
予想が外れて何も知らないルカに呆れつつ、ラザロは真実を語り出した。
「……お前の親父を暗殺したのは、この俺だってことさ」
実は、マルケルスは魔物に殺されたのではなく、ラザロが殺害したのである。
その理由は、魔石排斥を掲げているにもかかわらず、裏で魔物を助け逃がしていたからである。
それを知ったラザロが組織への裏切りとして彼を粛正し、魔物の仕業にしたと打ち明かした。
魔物を憎んでいたはずの父が魔物を助けていたという衝撃的な真実に動揺するルカだったが、ラザロは魔物を恨むこととなったある事件について語り始めた。
実は、マルケルスとラザロは挫折せずに魔王城に辿り着くほどの実力を持っていた。
しかし、そこで魔王(アリスの母親)と対峙するが、魔王が碌な抵抗もなくあっさりと斬られて死んだことに動揺する一行。
魔王も人と魔物の共存を願っていたことを知った一行は、後味が悪すぎるやるせなさがあったものの、命を持って貫いた彼女の信念を受け継ごうとした矢先、現れた魔王の娘が母を殺されたことで怒り狂って彼らに襲い掛かり、マルケルスとラザロは瀕死の重傷を負うがなんとか逃げ出したものの女僧侶のカレンと老魔法使いのマーリンが八つ裂きにされて殺されてしまう(ラザロの右腕もこれが原因)。
それからは二人は魔物に深い憎悪を抱いて修羅と化し、魔物排斥を目指すようになった……。
今まで信じていた物が完全に崩れて愕然とするルカを尻目に、志を同じくしていたはずのマルケルスが変わってしまったことを嘆くラザロ。
だが、我に返ったルカが「親父は……イカれてなんかない」「人と魔物は共存することができる」と訴えるが、ラザロは自身が味わった魔物の強大さと現実の残酷さから激しい剣幕で徹底的に否定・拒絶した。
答えに窮するルカだったが、そこにすべての元凶であるアリスが現れる。
ラザロは先代魔王の遺志と仲間達を奪った彼女に気付いて一瞬恐怖を抱くが、すぐさま怒りへと変わる。
ルカを擁護するアリスにそのすべてを奪った張本人がどの面下げてそんなことを言うのかと非難するが、アリスが心を痛める様を見て居てもたっても居られなくなったルカが割って入ってラザロを説得しようとする。
だが、ラザロは人間と魔物が相容れることは無いと頑なに主張を曲げず、マルケルスのことを罵る暴言まで発したことでルカが剣に手を掛けようとするほど怒りに駆られる。
ラザロはむしろ挑発を繰り返したことでルカは彼を刺そうとするが、アリスによって制止される。
ルカが冷静さを取り戻すと、今度はアリスに対して挑発するが、アリスの「石化の魔眼」を受けて石化されてしまう。
ラザロが「死に場所を探している」という自殺願望を抱いて死のうとしていることをアリスは見破り、ルカやアリスを挑発したのも彼らに殺させようとしたからである。
仲間が殺され、友が裏で裏切っていた挙句自分の手で殺したことで暴走し、自分で止まることも出来なくなったからルカかアリスに殺されて楽になろうとしていたとアリスは推察していた。
ラザロが石化されたのを見た他の団員達はアリスを恐れて逃げ出したことで「イリアスクロイツ」は事実上壊滅し、石化されただけでまだ生きているが、アリスはしばらくは戻すは無くそのまま本部に放置されてしまう。
更なるネタバレ注意!!
終章中盤、石化されている最中、ラザロはマルケルスを粛正した時のことを思い出していた……
マルケルスが突然活動を止めようと言い出したことに驚愕するラザロ。
信じられない様子でラザロは問い詰めてカレンとマーリンの無念はどうすると訴えるが、マルケルスは自分達のはただの復讐で、それこそカレンとマーリンも望んでいないと主張する。
マルケルスの裏切りに激昂したラザロは、剣を抜いて彼に斬り掛かる。怒り任せに斬り掛かったラザロだったが、内心では彼ならこれぐらい簡単に防ぐか躱せると予想していた。
だが、実際はマルケルスは反応が鈍く防げず致命傷を負ってしまう。
我に返ったラザロはすぐに介抱しようとした際、彼がアリスの事件で左目が見えなくなり、それで防げなかったと知る。
必死に呼び掛けるが、マルケルスは妻のルシフィナと息子のルカを思いながら息を引き取ってしまう。
事故に近いとはいえ自らの手で友を殺したラザロは深い後悔と罪悪感に苛まれることとなり、暴走してしまうことに………。
アリスが弱体化した影響で力が弱まって石化が解けたラザロ。
何が起きたのか分からないままとりあえず外に出るが、そこでゴルドポートが黒のアリスの手勢に蹂躙されている惨劇を目撃し、事態が呑み込めず困惑する。
すると、ロイド系モンスター・トルーパーロイドが子供を処刑しようとするのを目撃すると、体が先に動いてトルーパーロイドを攻撃を防ぎ、子供を逃がしてトルーパーロイドと対峙。
ガラにも無いと思いながらも力では大きく劣るものの今までの戦いの経験による駆け引きと姑息な手で翻弄していた。
だが、そこに逃がしたはずの子供が戻って来て敵が子供に狙いを向けてしまい、子供を庇おうとする。
戦いの最中、かつての冒険が走馬灯のように蘇り、自分の死を悟るが、そこにルカが駆け付ける(その際、ラザロはルカをマルケルスと見間違う)。
ルカがトルーパーロイドを倒すと、ラザロは事態をある程度把握し、ルカは敵の指揮官を倒すことを目指すがそこに大量のトルーパーロイドが立ち塞がる。
ラザロは、ルカに火の精霊を貸せを要請すると、代わりにサラマンダーが交渉に現れる。
精霊使いでもあったマーリンから下級精霊を宿したもらった経験があると語るラザロだったが、大精霊であるサラマンダーを宿す危険性を彼女は説こうとするも、それを承知で貸してほしいという彼の覚悟を汲み取ったサラマンダーはラザロに力を貸す。
大精霊の力を得たラザロはトルーパーロイド達の一掃を始め、その隙にルカに敵指揮官を倒せと指示し、敵の大群に斬り込んでいく。
そして、ルカが指揮官のアサシンロイドを倒して敵が撤退していくが、ラザロは全身大火傷などの瀕死の状態となっていた。
大精霊と正式に契約しないで身体に宿した結果だとサラマンダーは語るが、ラザロは自分にはもったいない花道だと満足した様子だった。
ラザロはルカに最後の頼みとして、マルケルスが眠る墓の隣に自分を埋葬してくれと頼み、
「あいつがいねぇと、やっぱり俺はダメだからな……」
を最期の言葉に息を引き取った……。
遺言通りに彼をマルケルスの隣に埋葬したルカは、当時の真相を知らないため、困惑していた。
そして、父を殺したラザロを完全に許すことは出来ないが、最期は街を守るために死んだことも忘れず、割り切る様子を見せていた。
その後、最終決戦では、ラザロが街を守って死んだことが広まって、かつて彼を見限って離れた「イリアスクロイツ」の元団員達が集まって団結し、魔物達とともに敵の軍勢と戦った。
『もんむす・くえすと!ぱらどっくすRPG』
序盤から登場し、イリアスヴィルに住んでおり、自堕落な生活を送っている。
「大異変」直後の混乱の真っただ中、マルケルス達と共に世界中を駆け回り、人助けをしていたものの最終的に挫折、パーティに死人こそ出なかったものの前作と同じくラザロは怪我で右腕が不自由になっている。
母が病死したルカと事故死したカレンの遺児のソニアの面倒をよく見ていたが、普段のだらしなさから今では逆に世話を焼かれている。
一方で黒い噂が囁かれており、不審な人物達と頻繁に接触していたり、法皇暗殺未遂事件の実行犯ではと疑われている。
本人は不審な人物達はトランプゲーム同好会のメンバーだと語り、片腕が使えない奴が法皇を暗殺出来るわけがないと否定している。
以下、ネタバレ注意!!
その正体は裏社会で名を馳せているマフィアのドン・ファーザーで、裏では色々と汚い仕事を請け負っている(法皇暗殺も明言は避けているものの間違いなく実行犯であるが、黒幕ではないと語っている)。
一方で自分の正体をルカやソニア達には隠しており、ルカ達がドン・ファーザーの本拠地に訪れた時はかつての仲間のマーリンが影武者として対面していた。
中章の中盤で、グランゴルド城への侵入の協力者として登場したことで、ルカ達に正体がバレる(本人も協力する相手がルカ達だとは知らなかった)。