概要
リチュアの人間型男性モンスターの一人目。やや険のある眼つきに黒い長髪を後ろで束ねた中性的な容姿をしているが、身長が高く肩幅もある青年なので、少年であるリチュア・アバンスよりも性別は分かりやすい。他の人間型のリチュアが星4・魔法使い族でどこかアラビアンな風貌である中、唯一の星2・水族であり僧侶のような姿も相まって異彩を放っている(リチュアが属していた氷結界には、水影や術師、伝道師のように人間型の星2・水族がいるのでおかしくはない)。
デュエルターミナル9弾以降では割と珍しい正統派の美青年であること、禁術集団という悪役の組織に属していること、さらに上記の異質さもあって、黒幕、ニューリーダー病、スパイなどの重要人物ではないかという憶測が一部ではなされていた。
しかし、DTクロニクルマスターガイドが発売され、カードイラストなどで他の人間型リチュアの設定が明かされる一方で、彼はことごとくスルーされてしまい、謎が多い。
具体的には
- 人間型リチュアで一人だけ儀式モンスターなどの別形態と魔法・罠カードのイラストの登場経験の両方がない。
- DTクロニクルマスターガイドのストーリー紹介では、暴走したヴァイロンに対し他種族と共闘した人物としてイラストがのっているだけで他の言及が一切ない。
- 同じく勢力の紹介ページで、人間型リチュアの中で一人だけハブられる。
- さらには、SDの再現デッキレシピにさえ不採用。
といった扱いであり、その様相はとある空気キャラを彷彿させる。ちなみにヴァニティとは空虚という意味である。
DUEL TERMINALでは、攻撃時に、背後に儀水鏡のマークが浮かび上がる、顔のアップがあるなどの演出がなされている。
カードテキスト
水属性・星2 ATK/1000 DEF/ 800
【水族・効果】
自分のメインフェイズ時に、このカードを手札から捨てて発動できる。このターン、相手は「リチュア」と名のついた儀式魔法カードの発動に対して魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できず、「リチュア」と名のついた儀式モンスターが儀式召喚に成功した時、相手は魔法・罠・効果モンスターの効果を発動できない。
解説
効果は、手札から捨てることで、リチュアの儀式魔法発動と儀式召喚を相手のあらゆる妨害から守るというもの。失敗すると損失の大きい儀式召喚を安全に行うことができ、イビリチュア・マインドオーガスなどの儀式召喚成功時の効果も確実に通すことができる。また、儀式召喚成功時には、自分だけカードを発動してチェーンを組むことができるため、一緒に他のコンボカードの妨害も防ぐテクニックがあるのも強み。
しかし、攻撃反応や儀式召喚後のフリーチェーンによる妨害からは守れず、いくら儀式召喚がし易いリチュアでも、追加でこのカードを使用する余裕は持たせにくい。そのため、採用するならば、起動効果発動までを妨害されないことを生かして、イビリチュア・ジールギガスのような勝負をいっきに決めることができるモンスターを軸にしたデッキに添えるのが良いだろう。