「見ろ!俺の知恵と魂を込めた6つのデッキを!」
概要
CV:増田裕生
ラーイエロー所属。デュエルアカデミアの筆記試験を一位でパスするほどの優れた頭脳に加え、運動神経も抜群の文武両道の実力者。一年生時の身長は173cm。何かに熱中すると思いつくままに部屋の壁やカードに数式を書き込む癖がある。
単純な頭脳だけでなく、万丈目準の何気ない一言から瞬時に彼のデッキの性質を見抜くなど、洞察力にも優れている。
また、遊城十代のビッグマウスも素直に受け止めてライバルであり友人として初期から好意的に接したり、時にデュエルディスクの大音量で十代を起こす年相応の悪戯心も持つ。
メインキャラクターの中では丸藤翔と並び最も早く十代と関わっており、物語初期は持ち前の頭脳と冷静さで感情的になりがちな十代達のストッパー役として活躍。1期opでもオシリスレッド組と並んで描かれるなど、一際存在感を放っていた。
しかし、優等生故の隙のなさがアニメ的に動かしづらかったのか、物語が進むに連れて出番が減っていき、2期以降は何かと影が薄い人物として描かれるようになってしまった。(果てには仲間から「三沢くんいたの?」と言われる始末)
オベリスクブルーである万丈目を凌駕するほどのデュエルレベルであるが、硬派を気取って実は女性に弱い面があり、二次元では白魔導士ピケルや憑依装着-ヒータに惚れ、現実では姉御肌の虎に惚れていたりした。
なお、タニヤとのデュエルでは彼女の積極的なアプローチ末、惚れた弱みで敗北。その後は一晩夜通しの激しいデュエルの末、男として失格の烙印を押されて放り出された。しかし、彼は恋の病で放心状態となり、ジュース代わりにタバスコを飲む始末。
その後はタニヤと十代のデュエルを見届けたことで吹っ切れたかのようにも見えたが実際はやはり未練があったようで、学園祭では彼女の使用したアマゾネスペット虎のコスプレを披露している。
ここから三沢の出番は空気の如く減っていく。
2期に入るとエリート故のメンタル面の脆さが浮き彫りになり、学園の生徒の多くが光の結社に取り込まれていく中で周囲が自分の実力を認めてくれないことに焦りを募らせていく。そして斎王琢磨に洗脳されていた万丈目と決闘を行い、勝てる決闘を放棄してまで光の結社の傘下に入るも、そこでも自分の実力には満足できなかった。
そんな時、十代とツバインシュタイン博士のデュエルを見た三沢は、論理と直感を複合した新たなデュエル統一理論を完成させるという新たな目標に目覚め、下着を含む全ての衣服を脱ぎ捨て、十代と戦うことなく光の結社と決別。ツバインシュタイン博士の元へ入り助手となる。(その後異世界編で再登場するまでの間、仲間達からはその行方について全く触れられていない)
しばらく経ってから、ツバインシュタイン博士と行った量子力学の実験で事故に遭ってしまう。異世界に飛ばされ放浪していた所を十代達に助けられる。元の世界に戻る方法を模索し、異世界の発電施設から現実世界にいるツバインシュタイン博士の通信をキャッチすることに成功する。
また「究極宝玉神レインボー・ドラゴン」が転送された後、会話の中で「三幻魔とレインボー・ドラゴンを衝突させる」という結論を出すなど異世界からの脱出に貢献した。
現実世界に戻った後はツバインシュタイン博士と共に異世界について調査。次元の歪みを発見すると、更なる異世界へ向かった。そこでタニヤと再会し、情報収集に専念するため一行から離脱。
その後ユベルの目的が12の次元を一つに統一することにあることを伝えるために合流し、気弱となっていた十代に活を入れ「いい加減にしろ!!所詮力無き正義など無意味だ!覇王という一面をコントロールしてこそ、正義は実現できる!!」と助言した。
素晴らしい理想もそれを遂行できる力が無ければ机上の理論に終わる、という考えに頭脳派の彼が至ったのは説得力がある。
そして最終決戦に挑む十代に「自分はこの世界に残り住人達の手助けをしていく」という決意と別れを告げ、誰よりも早く大人として自立した。
評価
上記の様に人物としての彼はよく出来た男で、ナイスガイとの呼び声も高いが、中盤以降はアクの強いメンバーに押され、デュエルでの出番が減っており、4期では全く登場する事が無かった。(一応4期初期の行方不明者の資料や、天上院明日香が一年生時の思い出を振り返る場面で写真のみ登場している)
とはいえ、すでに自立を迎えた彼が未来への不安と戦う物語であるダークネス編に出なかったのは異世界行きを考慮しなくてもある意味必然だったのかもしれない。
余談だが、ダークネス戦で十代がゴッド・ネオスを召喚する際、万丈目達が見守っている場面で背景に三沢に似たラーイエロー生徒が描かれている。三沢自身は異世界に残ったため他人の空似なのは間違いないが、アニメスタッフなりの三沢への思い入れの表れかもしれない。
デュエルの回数が少ないことに加え戦績も芳しくないため誤解されがちだが、彼のデュエルの実力自体は決して低くなく、むしろ同期のメインキャラクターの中でも屈指の実力者。
2期では光の結社に洗脳された万丈目に敗北しているが、この敗北は三沢が勝てるはずのデュエルを放棄して自ら敗北を選んだことが原因であり、実質的には三沢の勝利はほぼ確実だった。
光の結社に洗脳された万丈目はそれ以前に明日香を敗っているため、少なくとも2期の時点でデュエルの腕は三沢>万丈目≧明日香ぐらいであることが窺える。
エド・フェニックスも表面上では三沢のことを見下すような素振りを見せながらもその頭脳は認めており、斎王からも「恐ろしい頭脳を持つ男」と評されていた。
また、散々ネタにされている空気扱いも実際には出番や台詞自体はそれなりにあるため、少なくとも視聴者目線ではそこまで影の薄い印象はなかったりする。2期においては万丈目や明日香が十代とのデュエルで斎王の洗脳から解放されたのに対し、自らの意思で光の結社と決別した唯一の人物となった。
異世界編ではメインキャラクター達が次々と消滅していく中、最後まで消滅することなく物語における重要な役割を担い、最終的に自分のやるべき道を見つけた三沢は視聴者からの評価を大きく上げた。
漫画版GX
ラー・イエロー所属の1年生。入学試験首席。
天上院明日香に惚れるなど、アニメ版で万丈目準が担っていたコミカルな描写の多くが、漫画版では三沢の役目となっている。
過去に万丈目が優勝したデュエル大会に自分も出場していたが、途中で敗退し決勝戦の様子を観客席から見ることしか出来なかった事を今でも覚えており、主席入学の自分を差し置いてオベリスク・ブルーで入学した事で陰口を叩かれる彼に対し、その実績からオベリスク・ブルーが相応しいと認めると同時に、超えるべき目標と定めている。
アニメ版と違い影が薄くない。影が薄くなる前に連載が終わったという説もあるが、連載終盤は若干駆け足だったこともあり、微妙に空気一歩手前にはなっていたが。
ただ、こちらでも頭脳的なプレイングは健在であり、恋心が空回りしてデュエルのタッグパートナーを苛立たせてしまうトラブルを起こした後も、冷静さを取り戻して名誉挽回してみせているうえ、単独でも、自身のデッキに投入しているモンスターの汎用性などに己惚れず、侮れない立ち回りを見せている。また、こちらでは汎用性のある妖怪族(日本の妖怪をモチーフにしたアンデット族)モンスターなどを用いており、いくつかはゾンビキャリアなどの有用なシンクロ素材確保や、ランク4エクシーズやドラゴネクロなどの素材調達要員として、今なお活用されている。
タッグフォース
ネタの意味でも、ガチの意味でも活躍する。
三沢大地はタッグフォーススタッフに非常に愛されており(行き過ぎた愛でもあるが・・・)、空気ネタから三沢大地本人の良いところを含めた数多のストーリーを展開させている。
GXが終了し5D'sになってからはさすがに登場していなかったが、なんと歴代遊戯王作品が参戦したタッグフォースSPでは翔やエド、ヨハンといったGXでも有名どころの面々を押しのけて個別シナリオを持つ五人のうちの一人に選ばれた。
使用デッキ
三沢の使用したカードは、アニメ版ではマスマティシャン、漫画版において牛頭鬼など墓地肥やしを行う優秀なカードを積極的に取り入れている。十代はプレイングで自然とドローソースを引いてカードを大量に使用して墓地が肥えていくのに対し、三沢は布石を自分で作っていく。
アニメ版
彼は7つのデッキを持っているが、判明しているのは以下の通り。
どれも理科系っぽいカードが組み込まれているのが特徴。
地属性デッキ
武藤遊戯とは違う形の「磁石の戦士」デッキを使う。
新たな合体形態が登場したが、複雑な効果のためか残念な事にOCG化はされていない。
水属性デッキ
主に「ウォーター・ドラゴン」を切り札とする。
特に関連カードの「ハイドロゲドン」はOCGでもよく使用された有名カードである。
7番目のデッキ
対遊城十代用のメタデッキ。融合戦術を得意とする彼に対して、同名カードの発動をさせないカウンター罠「封魔の呪印」というメタカードを入れていた。
罠の効果を喰らわず、永続罠カードとのコンボで攻撃力が3000にもなる「リトマスの死の剣士」を切り札とする。
漫画版
妖怪デッキを使用する。OCG化にあたり「妖怪」カードはアンデット族となった。
炎属性デッキ
炎属性を中心としたデッキ。
永続罠『魂のさまよう墓場』を中心としたコンボを得意としている。
アニメ版では未登場だが、おそらく第一期OPに登場している炎の龍は炎属性デッキのカードだったと思われる。
妖怪デッキ
日本妖怪をテーマとしたアンデット族を中心としたデッキ。
主力カード(アニメ版)
水属性デッキにおける彼のエースモンスター。
攻撃力2800と高い攻撃力に加え、破壊された後は『ハイドロゲドン』2体と『オキシゲドン』1体を特殊召喚する効果と、炎属性または炎族モンスターの攻撃力を0にすると言う炎のアンチ効果を持つ。
また『遊戯王GX』でのオープニングで、対になる炎の龍が居たが、作中においては登場しなかった。
OCG化では、専用魔法と素材の多さから、なかなか対戦で好成績を残せない癖の強いモンスターとして扱われたが、後々にこのカードの特殊召喚効果を活かすギミックを持つ炎王などによる間接強化や、リメイクモンスターの登場など、ロマン要素とそれなりの戦術の幅を持つカードとして厚遇され始めた。
カーボネドン
炭素型モンスターであり、墓地のこのカードに10枚のカードを乗せて、このカードを除外する事で『ダイヤモンド・ドラゴン』1体を特殊召喚する効果を持つ。
墓地の深くに埋まったこのカードがダイヤモンドになるこの効果は、圧力の加わった炭素がダイヤモンドに変化する化学変化に例えて作られたものだろう。
OCG化では、レベル7以下のドラゴン族モンスターを特殊召喚ができ、炎属性モンスターとの戦闘では攻撃力が1000ポイントアップする効果が追加されてるなど、アニメ以上に強化されてる。
7番目のデッキに投入されてた科学者モンスター。
デッキトップの『破壊輪』を墓地へ送ることで、墓地が肥えることで効果を発揮する『カーボネドン』の効果を補助しつつ、破壊されてもドロー効果を発動した。
OCG化では、召喚僧サモンプリースト、旧神ノーデンと負けず劣らずの性能を誇るカードとして猛威を振るい、プレイヤーを驚かせた。
アニメGXにて描かれたアイドルカード談義において、アイドルカードに否定的な見解を示していた三沢のデッキにこのカードが紛れ込んでいた。
一応、キュアバーンデッキや、多量のライフを余儀なくされるもののアタッカーとしては有用なリリーのサポート要員としては、採用の余地のあるモンスターだが、磁石の戦士シリーズやハイドロゲドンとの相性は微妙。
7番目のデッキに投入されていたリトマス紙モンスター。
儀式魔法『リトマスの死儀式』により降臨される。
罠カード効果を一切受けずに戦闘では破壊されない効果と、フィールド上に罠カードが表側表示で存在するだけで攻撃力・守備力共に3000になる特殊なモンスター。
カーボネドンやマスマティシャンなどに少し遅れる形でOCG化された。
主力カード(漫画版)
漫画版における三沢のエースモンスター。
カウンター罠カード『閻魔の裁き』により特殊召喚されるモンスター。
特殊召喚時に、手札を任意的に墓地に送る事でその枚数分だけフィールド上のカードを破壊すると言う鬼の名に恥じない強力な効果であった。
墓地から特殊召喚されたら攻撃力2000になる効果を持つ。
戦闘破壊された後、罠カード『怨霊の執念』の効果で墓地から特殊召喚され、攻撃力を上げた。
OCG化では、『自分の墓地に存在するアンデット族モンスター2体をゲームから除外する事で、自分のデッキからカードを1枚ドローする効果』か、『ゲームから除外されている自分のアンデット族モンスター1体をデッキの一番上に戻す。』の効果の内どちらか発動する効果となっている。
墓地に送られた次のターンに、墓地から妖怪モンスターを生還する効果を持ってる。
OCG化では、自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外しする事で自分の墓地のアンデット族モンスター1体を特殊召喚する効果となってる為、強化されてる。
漫画版における十代戦(2回目)で登場した切り札。
『牛頭鬼』と『馬頭鬼』が存在する場合のみ特殊召喚が出来、フィールド上に存在するこのカード以外のモンスターを全てデッキに戻し、この効果でデッキに戻したアンデット族モンスターの数だけ、1000ポイント分の攻撃力がアップする。