「俺はこのタクトの示す方へ生きていくだけ」
「君の運命は、君のタクトで変えていけ!」
CV. 野島裕史
人物
兎桜マリンの知人であり、月世界で超有名な指揮者を目指す青年。
異名は「情熱のマエストロ」。35歳。
カリスマ性があり、誠実な言動から周囲の人望も厚い。タクトを振るい、情熱的に「逃走中」に挑む。
音楽用語を口癖とする。
実は猫が大好きで、第3EDでは月世界で超有名な指揮者を目指し、10匹の猫の合唱(鳴き声?)の指揮の練習をしている。
誰にでも友好的であり、西洞院ナギの不幸体質のことについても責めるどころか優しい言葉をかけるほどの紳士的な性格。
初出場ステージは魔法都市ステージ。
動向
初登場は32話。
マリンに自分も逃走中に出ることを伝える。
ゲームが始まる前、アブラム・ゴルドーとパンナ・ラヴのやりとりをマリンと共に怪訝な顔で見ており、ゲートに入る前は何かを思う表情をしていた。
33話ではオープニングゲームでのハンターの接近や砂の神殿の崩壊を知らせたりと、この時点で他人思いな性格がうかがえる。
石板探しのミッションで初めはタロット幻霧、根津忠太と共にチームを組んで、石板を探していた。
34話では(途中で合流したと思われる)マリンとも行動しており、ジャイロ・デーモンから「ミイラが子供だけでなく、逃走者の魂も狙い始めている」と連絡を受け、ハンターとミイラを避けつつ石板を探していたがその途中、幻霧の占いで「この魔法都市ステージでトムラハルという子の命が消える」という不吉なことを聞く。
幻霧の占い(『石板は小麦粉屋の周辺にある』と何度も出る)と、小麦粉屋の前にいたラクダが一頭もいないこと、そして轍から『最後の石板はラクダが引く小麦を乗せた青い荷車の中にある』と推測していた。しかし、その石板が積まれた荷車を発見したセイラ・ピーボディから「見つけたけど、船への積み込みが始まっている」と連絡が入り、石板が船に積み込まれる(エリア外に出る)とその時点でミッション失敗になる為、大急ぎで港へ向かう。
続く35話では幻霧の占いで出た最短ルートの道先に井戸があったものの、「たしかに井戸の中ならミイラもハンターも追ってこない」と躊躇なく中に入り港へ急ぐ。
ちょうど井戸から出たところで最後の石板が船に積まれそうになるのを目の当たりにするが、マリンが咄嗟の判断で剣を投げてベルトコンベアを止め、間一髪で石板を手に入れたことに「ブラボー!」と拍手で称賛していた。
集会所で他の逃走者達と石板の正しい組み合わせを考えていた最中、ピーボディから「街中のミイラが集会所に向かっている」と連絡が入る。ハルが石板を正しく組み合わせる時間を稼ぐ為、他の逃走者達と共にゴロルの魔法で扉を押さえてミイラ達を防ぐ。
石板を正しく組み合わせたことによりミイラが封印され突風が起こり、柱にしがみついて飛ばされないようにしている最中にハルがミイラに捕まり道連れにされそうになったのを目撃したが、ガスティン・ローガンが彼を助けた為、ミッションクリア後には「占いは外れたみたいだな」と安心していた。
36話のレイラ姫救出ミッションでは、アイテムボックスから手に入れたヒソッピアの魔法で猫から情報を聴こうとする。魔法で起こされて襲いかかってきた猫を猫じゃらし(タクトの先に紐とポンポン付けてる)で戯れ付かせ「北の方に何かある」という情報を聞き出すことに成功(なお、猫じゃらしの扱いといい戯れ付かせている時に嬉しそうにニッコリしている表情からしてかなりの猫好きである様子)。
マリンと共に北の岩の裂け目にひと足先に到着するものの、庇われる形で彼女が砂の手に捕まったうえにハンターまで接近しているのを目撃し助けようと砂の手を崩そうとしていた。ハンターが刻一刻と迫り、絶体絶命の状況に陥るが西洞院ルナが放ったバサルト(一度だけハンターを吹き飛ばして回避できる魔法)でハンターが吹き飛び、その影響で崩れる砂の手から落ちたマリンを助けたトムラ颯也を「ブラボー!」と称賛した。その後はハル達とも合流し、砂の神殿を目指す。
神殿前で砂の手の正体である砂の魔神ラムルと対峙するが、砂の手に拘束され身動きが取れなくなる。ラムルの「お前らの運命はこの俺が握っている」という発言に対して(『指揮者』としてのプライドを踏み躙られたのかどうかは不明だが)
月世界で超有名な指揮者となった想像を「俺は、情熱のマエストロ・・・俺の運命を指揮しようなど、100年早い!」と覚醒。ウォークライ『ミューズ』を発動させ、タクトを振って雨雲を呼び寄せ、雨を降らせて砂の手を崩し他の逃走者達を救出する。自身のウォークライ(エインヘリャル)を発動させたマリンの剣に雨を集めてラムルを撃破するが、発動の副作用で体力を消耗しており、ペンタ・バッカーナの肩を借りて颯也達が開けた神殿の入り口へ急ぐ。
ウォークライの力を使って疲労している状態にもかかわらず、ハンターに追われているマリンとルナを見て「俺も、助けに・・・」と助けようとしていたが、ジャイロに「やめときなって」と止められた。
37話ではレイラ姫を見つけたもののアヌビス神によって引き離され、砂の神殿が迷路と化してしまう。常に変化する神殿内をシグマ・レッドウィング、ピーボディ、幻霧と共に探索していた。
途中でサソリ人間の妨害に遭いシグマとピーボディとは、はぐれてしまう。
38話でハルが行方不明になったことを知り、幻霧の占いが本物だと信じて「どちらへ進むべきか占ってくれないか?」と尋ねる。
颯也から「アヌビス神を見たらすぐに知らせてくれ、俺達で封印する」と連絡が入りアヌビス神を探す事になり、その道中ナギとペンタと合流して先を急ぐ(サソリ人間を警戒して角から飛び出し、2人を驚かせてしまったことはきちんと詫びている)。途中で迫る石(ナギの不運が呼び寄せたもの)に追われるものの、ルナのラッキー(ルナとガスティンを追っていたハンターが石に衝突する形で下敷きになり、石も止まる)で危機を回避した。
幻霧の占いで遂にアヌビス神の元に辿り着いたものの、強力な力に手も足も出ず絶体絶命の危機に陥っていた。そこに自身のウォークライ『ガンコナー』を発動させたシド・フェニックスが現れたことで危機は回避したが、サソリ人間でさえも魅了してしまう能力に唖然としていた。
ようやく颯也とカイト王子が駆けつけてアヌビス神を倒すものの、時既に遅くレイラの魂は奪われてしまっており、泣き崩れるカイトを悲しげな瞳で見ていた。
神殿から脱出した後は何か思い詰める表情でカイトから決闘島の話を聞き、日蝕を見据えていた。
39話では、レイラ姫救出ミッションの失敗によりエリアが縮小されハンターが10体という状況の中で発動された脱落ミッション(5人だけしか生き残れず、逃走者達を5人に絞らないと決闘島に行けないうえに最終的にはエリアが消滅して全員が強制失格になる)に驚愕しつつも、「さて、どうやって決めるべきか・・・」と悩んでいた。ちなみに、このミッションでは「他の逃走者を脱落に導いた逃走者には1人につき50万ムーンドルがボーナスで賞金に追加されるうえ、新魔法『ジットン(相手の動きを一定時間止める魔法。先着1名のみ手に入れられる)』も追加」という通達が来たが、リンセン自身はボーナスには興味は無く、むしろ他人を蹴落とす事には消極的な様子。
ミッションの途中、ナイル川のさざ波の音に「ブラボー」と感動してタクトを振っていた。川で合流したナギが「自分の不幸体質のせいで周りに迷惑をかけている」と弱音を吐いた時は「気にするな。君のような存在が意外なハーモニーを生むこともある」とナギを否定するどころかむしろ励ます優しい言葉をかけた。
そこにウォークライの力を発動させたペンタが現れ、ジットンの魔法を受ける寸前でナギに庇われる。しかし、ペンタのウォークライで引き寄せたハンターが接近してきた事で「ウォークライの副作用でハンターを呼び寄せ、自分達を捕まえる」という悪巧みに気付く。ナギからは「早く逃げてリンセンさん、私が捕まる隙に」と言われるが、「ナギを見捨てることはできない」と思ったのかハンターの前に立ちはだかり、もう一度ウォークライを発動。「ミューズ」を召喚し突風を起こしてハンターを吹き飛ばそうとする。突風を起こしている間もナギに「諦めるな!」と励ましハンターを吹き飛ばした直後、彼女にかけられたジットンの魔法が解け安心した表情を見せる。
二手に分かれ、ナギを逃がすために「おい!」と声をあげて大きく手を振りながらハンターの注意を引き付けて囮になり逃げる途中、「君の運命は君のタクトで変えていけ!」と彼女の身を案じている。その途中でペンタと自身が引きつけたハンターに挟み撃ちにされてしまい、ジットンの魔法を受けて動けなくなっている間にハンターに確保され指揮棒を落とす形で送還される。ピーボディに続き2人目の犠牲者となってしまった。
45話ではゲーム終盤でルナと共にハンターから逃げるナギを見て表情が唖然をしていた。
46話、61話ではウォークライの回想シーンで登場。
78話では颯也とモーリス・シューメーカーの一騎討ちを見届けており(この時何故か近くにランゴ・メイザーがいた)、見事逃走成功を果たしたモーリスを憧れて賞賛の拍手を送っていた。
音楽用語
- 不協和音
『共和しない音』→『嫌な音(予感)がする』
- 音階
『音を一定の基準に従って高さ順に並べた物』→『音階が繋がった』→『答えが出た』
- アレグロ
『速く』→『急いで』
- モルトアレグロ
『非常に速く』→『大急ぎで行こう』
- アレグロピアニッシモ
ピアニッシモが『とても弱く』なので、アレグロと合わせておそらく『慎重かつ急ごう』という意味だと思われる。
- フォルティッシモ
『極めて強く』
おそらく、第1ミッション(石板探し)の時は『全速前進』、ウォークライ発動時は『(砂の魔神ラムルに)抗ってやる!』、『(ハンターに対して)吹き飛べ!!』という意味だと思われる。
- ハーモニー
『和声(異なる音が同時になる状態)』→『(事態の)好転』、『奇跡』
- タクト
『指揮棒』→ナギの身を案じていた時の台詞での『タクト』は『意志』という意味だと思われる。
ウォークライ
天候を操る。ハンターを避けたりエネミーを倒す為に雨雲を呼び寄せたり、吹き飛ばすほどの突風を起こすことができる。
余談
リンセンは(メインキャラである颯也、ルナ、ハル、シグマを除く)逃走者達の中で「同ステージ内でウォークライを複数回発動させた」というレアケースなプレイヤーである(他にはペンタとミカ・ルルーシュがいる)。
また、リンセン役の野島裕史氏は後の「怪しき都パリステージ」のファントムサラマンダーの役も担当している。
関連タグ
逃走中グレートミッション 指揮者 逃走中グレートミッションの登場人物一覧
秘密
※これより先、ネタバレ注意。※ |
39話では、
「俺は全ての音楽家の代表として『逃走中』に出場している。賞金でいつかチャリティーコンサートを開きたいんだ。こんなところで脱落などできない、逃走成功まで俺はタクトを振り続ける」という明白な夢と強い決意を持っていることを話す。