概要
声鈴置洋孝
超時空要塞マクロスの登場人物。名前の漢字表記は鈴海皇。
人物
南アタリア島で中華料理店「娘々」を営む、リン・シャオチン（鈴少江）とリン・フェイチュン（鈴慧中）夫妻の一人息子。リン・ミンメイ（鈴明美）の従兄にあたり、幼少の頃から兄弟同然に育った。
極度の反戦主義者で偏執的なまでに軍人や軍隊を嫌っており、統合戦争のきっかけとなったマクロスのある南アタリア島に移住を決めた両親に反発して家を飛び出し、世界中を放浪していた。
その後、ミンメイと横浜で再会し、彼女のお目付け役を買って出た。
ゼントラーディの地球侵攻後も軍人に対する激しい敵意は変わらず、軍人である一条輝や早瀬未沙に対して辛く当たり続け、マスコミを扇動して非暴力を訴えた。
反戦主義者ではあるが、護身の為か功夫を身に着けている。
やがてミンメイと親密になり、結ばれて婚約。さらにミンメイのマネージャーになるが、戦後の不況等悪い事は全て軍人のせいにして市民を扇動する等の愚行を繰り返し、更に酒浸りになり、ミンメイと衝突するようになる。ついにはミンメイと破局して、彼女の元から去っていった。
ただ、去り際に「いつの日か、優しい歌をまた聴かせてくれ。身体だけは大切にな」と言い残しており、ミンメイの歌を愛し彼女の再起を願っていた事は確かな様である。
劇場版ではミンメイの実兄に変更され、マネージャー兼プロデューサーとして彼女の音楽活動を取り仕切っていた。TV版に比べ常識的な人物に変更されている。
ゼントラーディ軍にミンメイ達と共に囚われた際には、彼等の前でミンメイとキスをし、彼女の命を守る機転を見せた。
ボドル旗艦艦隊との決戦時にはミンメイの歌を戦闘全域に中継して地球側の勝利に貢献した。
総評
テレビアニメ版のカイフンはミンメイ同様、かなり非常識な人間だった。主人公のライバル的存在ということで輝を目の仇とするのは仕方ないとしても、カイフンを心配して未沙が差し出したハンカチを彼女が軍人だからという理由ではねのけたり、ミンメイのアイドル人気が落ちぶれた後は飲んだくれて彼女と衝突するなど、視聴者からヘイトを集めた。
そんなカイフンとくっついたミンメイにも影響が及び、ミンメイに対してもヘイトが集まって嫌われてしまうことになり、月刊アニメージュの嫌いなキャラ部門第1位になってしまった。
(もっとも、ミンメイ自身も輝に統合軍への入隊をそれとなく勧めておきながらカイフンと輝が初めて顔を合わせたときにそのことに言及しなかったり、前述の未沙のハンカチをカイフンが拒絶したくだりでカイフンを窘めるどころか彼の軍隊嫌いを助長する発言をしたりするなど、カイフンとくっつく前から前述のとおり非常識な人間で視聴者のヘイトを集めやすいキャラクターだったのだが。)
後に、「TV版でカイフンを反戦主義者に設定したのは失敗だった」という趣旨の発言が制作側からなされている。
劇場版で常識的な人物に設定し直したのはこの反省を踏まえての事だと推察される。
