概要
pixiv内ではロキノン系と称されるアーティスト・バンドに関連するイラストにタグとして用いられることが多い。
現在におけるロキノン系は、狭義では94年に「ROCKIN'ON JAPAN」が誌面をリニューアルしてから主に扱う、
UKロックやUSオルタナの流れを汲んだバンド群を指すが、広義ではインディーズから頭角を現したグループ、
ロックフェスに出演するアーティスト全般(例外あり)を総括して「ロキノン系」とする風潮もある。
前者では所謂下北系ロックバンドが中心となるのに対し、後者では一般的なロックバンドはもとより、
HIP HOP、ポストロック、プログレやノイズバンドなど、大型フェスや不特定の音楽雑誌には出るが、
ジャンル的にロキノン本誌には馴染みが薄いアーティストまでも含まれる。
これは90年代後半以降、ロックフェスの浸透やインディーズバンドの台頭などが起こったため、
従来メジャーシーンにいたTVをはじめとする芸能メディアを積極的に活用しLIVEで大量動員を行うアーティストと、
あくまでフェス、ライブ、雑誌、ラジオといった媒体を中心に活動するアーティストとを二分するための単語として、ネットを中心に広まった。
80年代後半~90年代初頭のバンドブーム期、一時的にヒットチャートと繋がったインディーズ・ライブハウス出身といった
背景を持つバンドは、90年代後半以降からチャートの一角を定期的に締めるようになった。
当時、姉妹誌の創刊などもあって影響力を増し、業界におけるそういったバンドの共通したムードを象徴する存在
にあったのが、雑誌「ROCKIN'ON JAPAN」だったことから発生した単語だと思われる。
ただし、上記のような出自のアーティストでもHR/HM系やヴィジュアル系バンドは「ロキノン系」という言葉が登場した
90年代後半頃には独自の固定層を形成していたたため住み分けが行われ、結果、ロキノン系と呼称されることはない。
(今のロキノン系に当たるファン層は当時は漠然と”コアなロックファン”のように認識されていた)
これは(リスナー側から一方的に発生したロキノン系という呼称・特徴とは別に)実際にバンド側が参加する各々のフェスの顔ぶれなどにおいても顕著で、ファン形成の中心となる雑誌とともに基本的にマーケットの住み分けがなされている。
海外でのオルタナ・グランジブームがもともとMTVやLAメタルのカウンターであったことも影響しているはずである。
しかし、メタル、ヴィジュアル系バンドも誌面リニューアル前のROCKIN'ON JAPANでは頻繁に扱われており、
現在でも稀に誌面に登場することがあるため、その境界線は曖昧である。
最近はこの雑誌に出なくともTV出演をしない歌手の割合も増えた為、さらに定義がややこしくなった。
代表的なロキノン系バンド
・スピッツ
・椎名林檎
・東京事変
・くるり
その他バンドの記事を参照。