ロナルド・リー・アーメイ
ろなるどりーあーめい
1944年3月22日カンザス州生まれ。
10代の頃は札付きののワルだったが、ある事件を起こして裁判までなった際に裁判長から「軍に入るかムショ暮らしかどっちか選べ」と言われ、61年にアメリカ海兵隊に入隊、ベトナム戦争に従軍している。後に「裁判長の言葉のおかげで私はワルの人生から足を洗えた」と語っている。1965年から1967年までの2年間、カリフォルニア州サンディエゴの海兵隊サンディエゴ新兵訓練所 で、教練指導官として勤務。
1968年、第17海兵航空支援群の一員としてヴェトナムで戦う。沖縄でも2度ほど勤務する。この間何度も負傷し、1972年二等軍曹で傷痍除隊。しかし、負傷は戦闘によるものではないという事でパープルハート章は授与されなかった。
1972年に除隊後、フィリピンのマニラ大学で犯罪学と演劇を学び、1979年にフランシス・コッポラ監督の「地獄の黙示録」で映画デビューする。
その後、1987年のスタンリー・キューブリック監督の映画「フルメタルジャケット」で教練指導官「ハートマン軍曹」役で一躍有名となった。これをきっかけにキューブリックと友人になっている。
その後も約60本の映画に出演し、またアニメやゲームソフトの声優、テレビ番組の司会などとして活躍している。
自身が司会を務める番組「ガニー軍曹のミリタリー大百科」ではかなりはじけている。
グロックUSAのオフィシャル・スポークスマンも行っており、プロモーションビデオに出演している。
先述の通り二等軍曹で退役しているため厳密に言えば「ガニー」ではなかったが、2002年5月に名誉昇進して一等軍曹となり、名実共に「ガニー」となった。
その後、肺炎による合併症のため2018年4月15日朝(現地時)永眠。享年74歳。
葬儀の際には棺を海兵隊隊員に担がれ、アーリントン国立墓地に埋葬された。
なお「当たり役」だったハートマン軍曹を演じた際は、なんと、まだ30代半ばであった。
実は彼は内面では苦しんでいるものがあった。それは戦場経験から来ていると思われるPTSDを患っており、度々それに起因する悪夢を見たのだそうだ。その後の症状の程度は不明であったが、彼が戦争ならびに戦場で体感したものの過酷さを物語っているといえよう。しかし、天に召された事によりその悪夢も終わったと思われる。