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概要

進撃の巨人』『鬼灯の冷徹』を手がけたWIT_STUDIO初のオリジナルアニメ。

都道府県が独立国家となった時代における、少女4人のオートバイ日本珍道中を描いた、なかなかボーントゥビーワイルドな内容の作品。

2015年1月から3月までTOKYOMXおよびBS11、さらにはTBS系列局・テレビ東京系列局各約2局ずつにて放送された。

また、漫画版がマッグガーデンの月刊漫画雑誌「コミックガーデン」にて連載された。内容はアニメのプレストーリーであったりする。単行本は全1巻。

さらには小説版も存在しており、こちらもマッグガーデンから発売された。全3巻。

主題歌『人にやさしく』をはじめ作中で流れる歌は、第8話で披露された『STONES』(ちなみに久保田薫という人が歌ったオリジナルソング)を除き、1990年前後に大活躍したロックバンド・ブルーハーツのナンバーを出演者によるカバーバージョンとして装い新たにしたもの。各話サブタイトルもブルーハーツのナンバーから拝借している。

物語

道州制の強制施行により発生した州都争い。戦いの中で結成された多くの国家自警団は、やがて道州制そのものに異を唱え、東京・永田町へと押し寄せた。議事堂を背に立ちはだかる謎の制服少女、蹂躙され暴徒化する自警団、鎮圧のため投入される巨大ロボ。未曾有の騒乱はのちに「東京大決戦」と呼ばれた。

――それから10年。

日本は独立国家のひしめく「ご当地」の多国列島と化していた。各地の首長によって発布されたツインタワー宣言に基づき、内向きに発展しまくる地域間で発生する紛争については、各国の国家自警団とその代表者、超人的な力を持つ「モサ」によって解決されるようになる。

旧埼玉に位置する所沢国の自警団・日吉町プロペラーズが擁するモサ・マッチャグリーンは、大統領府の支援を受け、よろず平和請負人として各地を回っていた。

しかし隣接する東村山国との衝突によりマッチャグリーンは入院。代理人として立ち上がったのは、「モブ」と呼ばれる普通の高校生・望未。

縁に結ばれ4人になった一行は、世直しを目指して列島を南へひた走るのだった。

登場人物

森友 望未/もりとも のぞみ(CV:小澤亜李

本作の主人公でモブ。老舗「焼きだんごのもりとも」の一人娘。とにかく普通で、通知表を「3」で埋め尽くし「普通です。」とまで書かれる様は個性の域にさえ達しつつある。

真茶未を姉のように慕っており、彼女が団長を務めるプロペラーズに念願かなって入団。所沢を守るモサ・マッチャグリーンが真茶未その人であると知り、負傷した彼女に代わって平和請負人代行の旅に出た。両親がツーリングを通じて出会っており、相棒は父のお下がりのサイドカー付きバイク。

幼い頃、川でふざけた真茶未を助けようとして溺れかけたことがあるなど、無茶をすることも。モブであろうと決して卑屈にならず、モサが相手でも食らいついていくため、彼女の旅路は波乱に満ちていく。

小坂 結季奈/こさか ゆきな(CV:日高里菜

モブの人見知り家出少女。人には「さん」付けの丁寧語で話す。

とある事情からバイクで旅をしており、プロペラーズを目指して拠点の前で行き倒れる。なぜかマッチャ・執行戦の巻き添えを食い、旅の再開時には居合わせた望未らに付いていく形に。迷子経験が豊富なくせに方向音痴を否定する頑固な一面も。

なにがしかの悩みを抱えているようで、以前の彼女を知る者いわく「暗くなった」らしい。一行の中では冷静な方だが、頭が切れるわけではない。イラストの心得があるものの、特徴のある画風のウケは今ひとつで、気を抜いて描くと人物の目が離れすぎる傾向あり。

響 逢衣/ひびき あい(CV:種田梨沙

北多摩デンジャーズの元団員。流れモサを目指すモブ。

父に強くなるよう言われたとのことで、自警団に入ったのもおそらくはその一環。団員同士の戦闘を禁じたツインタワー宣言に違反したため団をクビになり、ヒッチハイクをしようと、通りかかった望未のバイクのサイドカーに収まる。運転免許を持っていないため地図担当。

一本気で情に厚いが、楽をしたがり手っ取り早いのが好き。おおらかで食いしん坊。モサになる鍵と思しき石を求め、千綾の余分を譲ってもらおうと考えていたのだが……。

御園 千綾/みその ちあや(CV:花守ゆみり

八重歯がチャームポイントの小柄なモブの女の子。望未にとって最初の依頼人。

望未が「月明かりの石」と呼んでいるハート型の石を集めたがっており、石を報酬としている望未の世直し活動についていくことに。動物に懐かれ、多少は意思も通じるらしい。家庭環境が特殊な上に母親も心配性なので、外に出る機会が少なく、友達に憧れていた。あるいは4人での旅をいちばん楽しんでいるかもしれない。たこやきに思い入れがある様子。

互いに会った覚えのない三人を小さかった頃のあだ名(ノンスケ、ユキッペ、うーたん)で呼ぶ。

宇徳 真茶未/うとく まさみ(CV:藤村歩

所沢国の国家自警団・日吉町プロペラーズの団長。スカーフとゴーグルのヒロイックな出で立ち。老舗「お茶の宇徳園」の一人娘で、幼馴染みの望未には「ま~ちゃん」と呼ばれている。

周囲には知り合いと称していた覆面のモサ・マッチャグリーン本人。重い一撃を放つ格闘戦を得意とするが、スーツが息苦しいために長期戦は苦手。愛車のサイドカーにスーツを突っ込んでおくなど抜けた部分も。平和請負人として、所沢国大統領の支援を受けて越境平和活動に取り組んでおり、各地から依頼が舞い込んでいたのだが、玖仁子との死闘の末、入院生活に突入する。

かつての大決戦で自警団を蹴散らす制服少女に憧れながらも、バーサーカー状態の彼女を止めるために仮面を身に付け、東京へ赴いたことがある。男女の機微に関してはかなりウブ。

執行 玖仁子/しぎょう くにこ(CV:大浦冬華

「武器使いの女帝」と呼ばれるクールビューティな流れモサ。東村山国の自警団・北多摩デンジャーズの雇われ総長。徒手格闘でもバカみたいに強い。マッチャグリーンのスーツを強化外骨格ではと考え、自身の武器コレクションに加えようと狙う。

幼き日にヒーローを志し、想像を絶する鍛錬の果てに超人的な戦闘能力を手に入れた。地方の自警団が地元・東京に集結する様を見て、東京を守るべく一人で立ち上がった過去を持つが、東京大決戦を経て戦いに魅了され、正義の味方を目指したはずの自身との大いなる自己矛盾を抱えることに。

真茶未とは殴り合いの末に同じ病院へ運び込まれた。以降は回を追うごとにポンコツ化が進行、本作屈指の萌えキャラとなっていく。

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