ローリングボム
あめりかんぱんじゃんどらむ
外見は直径3m程のトゲボールとなる予定だった。ちなみにトゲの正体は磁気信管である。
なんか、外見のDQNさならこっちの方がアレよりも上じゃね?
巨大トゲボール爆弾なんてギャグ漫画に出てきそうなレベルの外見だろ…
内部にはレシプロエンジンと爆薬が内蔵されている。
パラシュートを使って航空機から投下すると、内部のエンジンで転がりながら自走して敵兵はそのまま踏み潰し、戦車に接触すると爆発する。動作も完全にギャグ漫画である。
敵味方を識別する方法が思いつかなかったので計画ごと中止。
要するに敵も味方も構わず踏み潰したりふっ飛ばしてしまうのである。
この辺に気づいたところがイギリスよりはマシな点かもしれないけど。
もっとも上陸用舟艇から発進させるパンジャンドラムとは違って航空機から投下するため、味方のいないところへ落とすこともできただろう。
が、形状が普通の爆弾とはかけ離れているので搭載できる爆撃機がそもそも無かった。
日本でも満州において関東軍がタイヤ爆弾なる兵器を考えていたらしい。
こいつはタイヤに爆薬と圧縮空気をしこたま詰め、敵陣に向かって圧縮空気の噴射で転がして爆破するという兵器だそうで。
…どこの国でもパンジャンドラムみたいなものは一度は考えつく、ってことなのか?
実は中国人が17世紀に似たような物を作っていた。
その名も万人敵。
焼夷剤を詰め込んだ陶器の球体を木枠で囲ったもので、大きさは60cm程度。
点火すると火を吹きながら転がって敵兵を殺傷するほか、中に毒を混ぜれば毒ガス兵器にもなったという。
あくまでも城へ攻めてきた敵に対し城壁の上から投下する兵器であり、当然ながら下に味方がいるときは使わなかった。
列強各国が「自走式爆弾」を作ろうとアホな発想をする中、ドイツはゴリアテを開発。有線で操縦し、キャタピラで走行することにより目標に到達させることができた。もっとも有線である以上、敵の攻撃などで断線して攻撃に失敗することもあったのだが。