概要
古代中国の地理書『山海経』の「東山経」に記載される凶兆を司る魚の一種。
中国語ではホァーユィ(Huayu)と呼ぶ。
この魚は東山の子桐山という所を流れ、余如澤に注いぐ川・子桐水に棲んでいる。容姿は鳥の翼が生えた魚で、自ら出入りする際に光を放つとされ、その鳴き声はオシドリのようだという。
この魚が出現すると旱魃に見舞われるといわれているが、魚なのに干魃など起こして大丈夫なのだろうか。
類似した名の怪魚
「西山経三」に記載される楽遊山に流れる桃水に棲む、蛇のように細長い身体に四本の脚を持ち、魚を食べるという怪魚も資料によっては䱻魚とされ混同されることがあるが、実は𩹂魚(いぎょ/ウェイユィ)という非常に似た漢字表記(魚+胃)の魚である。
また「北山経」には同音の滑魚(ホァーユィ)という滑水に棲む紅い背をしたタウナギに似た魚が記載されており、鳴き声は人が声を詰まらせたような音で、肉には疣を癒やす効果がある。
なおこの怪魚の名は、現在では本物のタウナギを意味する。
創作での扱い
宝石泥棒
始まりの地マンドールに生息する、大きな胸鰭で空を飛ぶエイのような魚。
人が乗れるほど大きく、飛び立つ際に浮稲の種をばらまくことで”やおろず”(生態系)を保っている。
サンサーラナーガ
川や地下水道に出現する、翼のような胸鰭を持つ紫の魚。
獲物としては普通であるが、同時出現する「こつぎょ(骨魚)」はダジャレであるのと同時にカルシウムが豊富な竜の餌である。
神仙伝(ゲーム)
序盤に出現する紫色の鯉のようなモンスター。