概要
仏頂尊の一尊。
「一字金輪(いちじきんりん)」、一字金輪仏頂王(いちじきんりんぶっちょうおう)、大金輪明王(だいきんりんみょうおう)、金輪仏頂(きんりんぶっちょう)、奇特仏頂(きとくぶっちょう)、一字頂輪王(いちじちょうりんのう)と呼ばれる事もあり、サンスクリット語では「エーカークシャローシュニーシャチャクラ」と表記される。
深い瞑想にの境地に至った如来が説いた真言ボロンを神格化した存在で、一字とは梵字一文字で表せるという「ボロン」を真言とし、金輪とは“転輪聖王”の中で最も優れた“金輪王”を意味し、仏頂尊中、あるいは輪王中において霊験が極めて優れた尊名である事を譬えたものだとされる。
その為、曼荼羅では七つの宝である金輪、如意宝珠、女宝、馬宝、象宝、主蔵宝、主兵神宝と共に描かれている。
なお、どの経典を所依(拠り所)によって釈迦如来の所変(化現)である仏頂尊「釈迦金輪(しゃかきんりん)」と大日如来の所変(化現)である仏頂尊「大日金輪(だいにちきんりん)」の2つの姿に分類されているらしい。