一文字(BLEACH)
いちもんじ
「人間風情が不届きも大概にせい」「罰を当てるぞ」
山本元柳斎重國の流刃若火よりも圧倒的に古いらしく、和尚曰く「最初に生まれた進化した斬魄刀」とされる。
解号は【黒めよ~】であり、「白」を意味するこの作品のタイトルへのアンチテーゼになっている。
通常時は巨大な筆の姿をしており、解放と共に鋒(ほう。筆の毛の部分)が巨大な刃に変化し、辺りに墨をまくようになる。そしてこの墨に塗り潰されたものは名前を失い奪われる。
【黒】を支配する力。
解放前の状態でさえ能力を発揮し、筆の墨で撫でられたもの、筆そのものに触れたものは文字通り“半分”になり、普段の半分しか力を出せなくなる。
具体的に言えば、解放前は腕の半分を墨で塗られると「う|で」が「う」になり、通常の力の半分しか出せなくなる。
解放後の能力は、【黒】という墨で塗りつぶしたものを全て自分のものにする。
能力がかなり漠然として概念的だが、効果としては能力・力の封印・無効化に近く、一文字から撒かれた墨によって塗りつぶされたものは名前を失う。この墨によって名前を失うと有していた能力そのものが相手から失われてしまい、奪われた力は和尚のものになってしまう。具体例だと、撒かれた墨がユーハバッハの剣にかかる(塗りつぶされる)と、その剣の名前の記憶と能力が完全に失われてしまうということ。
この世とあの世のあらゆる【黒】を支配するという恐るべき力を持ち、パワーストックが尽きることはない。
黒とは闇、宇宙、暗黒、死、無などといった生命が必然的に恐怖を覚える概念であり、文字通り全能(のようなもの)を体現する存在であるユーハバッハ以外には対処できる存在はいないのではないだろうかといえる。
【黒】ならば、時空を超えた先の事象を問答無用で支配・利用できるなど、まさに「死神」とはよく言ったものである。「黒を司る神」とも形容しうる力を持つ一兵衛が死神の発祥ならなおさら納得である。黒を用いて物を創造する事も出来るようで、作中サラッと行われた事だが、「黒で赤い大盃を造り墨を並々注いで飲む」というシーンがある。
死神の死覇装は大部分に黒が含まれているので、上記の通り反逆者が現れてもすぐに対処が可能となる可能性がある。死覇装に関する設定でも、和尚の能力と死覇装のカラーリングの関係は、作者が半ば公認した様な形になっている。因みに元々の公式設定は血で汚れても目立ちにくい為。流石は殺伐とした殺し屋集団
『BLEACH』において「名前」とは力に直結する重要な理であり、名前を奪われるとはすなわち存在を失い無に帰すも同然と言え、死神、滅却師、虚、生者、死者関係無く、どんな存在でも【黒】に塗り潰されれば全てが和尚のものになる。