しら筆一文字
しらふでいちもんじ
真名呼和尚こと兵主部一兵衛が使用する斬魄刀・一文字が卍解した姿。
和尚曰く、「最初に生まれた“進化した斬魄刀”」。つまり山本元柳斎重國の流刃若火よりも古い事になる。
また、卍解という概念が生まれる前に進化したため、卍解ではなく【真打】の言葉で発動する。つまりは、卍解の発祥である。
かつては「矮小な卍解など存在しない」とまで作中で言われていたが、卍解の発祥である「しら筆一文字」も「矮小」であるのも事実である。
また、表記に「ひらがな」を用いる珍しい卍解でもある。
始解の一文字が黒い墨により、墨を塗りたくったものの名前を奪い、力や能力を封印・無効化するのに対して、しら筆一文字は白い墨を使い、対象物に新たな名前と力を与える能力となっている。
つまり、始解の「塗り替える」「塗り潰す」という能力とは対照的に、与えた名の存在と同じ性質に対象を「書き換える」という恐ろしい能力である。
ユーハバッハも神の如き能力を持つが、和尚も十二分に神のような強さを持つ存在である。
作中では、ユーハバッハへのトドメを刺すために使用され、一文字によって全身を黒く塗りつぶされたユーハバッハに「黒蟻」の文字を書き込み、彼を蟻同然の地を這うだけの無力な存在に変貌させるのに使われた。
能力の項目にもある通り、本編での活躍はユーハバッハへのトドメとして使われたのみであるので、基本的な能力以外の詳細は不明となっている。
作中で使用されたのがあくまでも敵へのデバフと言う形であったため可能かどうかは不明だが、この能力を使用した場合、自身や仲間を強化する事にも使える可能性がある。つまり、理論上は敵を粉微塵のごとく弱体化させられるだけでなく、自身を無敵にもできるということになる。そうしなかったのは和尚の徳故だろうか。
一方で、「しら筆」を使用した際には和尚はユーハバッハの全身を「一文字」で黒く塗りつぶしている為、新たな能力を与える為には今ある能力を一度奪わねばならない可能性もある。
それは言い換えるなら、今ある能力を捨てることに他ならないため、強化バフとして考えた場合かなりリスクの高い能力であると言える。