仏教僧侶のための具足戒を受け、この戒律を護持し修行する出家信者。
男性の修行者を比丘、女性の修行者を比丘尼ともいう。仏教的には
在家信者よりも多くの戒律をより厳しい条件で守らなくてはならない人々である。
肉食、妻帯、飲酒は本来なら厳禁。日本仏教でも今でこそ肉食妻帯が
一般的だが、かつては戒律復興が叫ばれたこともあった。
現在、上座部仏教には比丘尼(尼僧)はいない。
釈迦の時代には尼僧は存在し、釈迦の母や后も尼になっていた。
しかし時代が下り、戒を授けていく流れが絶たれてしまったため、
現代人の女性が新たに尼僧になることは出来なくなってしまった。
女性を比丘尼に出来るのは同じ比丘尼のみであり、
比丘尼がいなくなってしまった以上、誰かを新しく比丘尼にすることはできない。
正式な尼僧になることは出来ないが、梵行尼、清行尼(ブラフマチャーリニー)という形で
修行をすることそのものは可能である。