伊豆急行200系
いずきゅうこうにひゃくけい
伊豆急行線開業時に用意された100系・1000系電車の老朽取替用としてJR東日本で余剰となっていた113系・115系を購入し、自社仕様に改造・整備したもの。
元々100系・1000系の取替は親会社である東急電鉄から8000系を購入して行う予定だったが、東急側に8000系の廃車計画がなかったため、繋ぎとして導入されたのがこの200系である。
113・115系が選ばれたのは直通相手のJR東日本に余剰があったこと、従来から伊豆急線に乗り入れており乗務員の訓練の手間が少なく済む事などが挙げられる。
繋ぎとして導入されたために改造内容は少なく、車体塗装の変更、運転台背後に車椅子スペースを新設、ロングシート部のつり革と正面貫通幌の撤去、電気連結器の増設、熱海方先頭車のトイレの汚物処理装置を燃焼式に取り替えなど最小限に留められた。
タイプII
3両6編成が入線。種車は松本に所属していた115系初期型。経年が古いこの車両が選ばれたのは、たまたま東日本で余剰となっていた3両編成を組める車両がこれしか無かったため。
東日本時代に冷房化されており、AU712形集約分散式冷房装置を搭載している。
制御車の260形、中間電動車の270形、制御電動車の280形の3形式で編成を組む。
塗装はタイプIと同じ白と青、河津町の河津バガテル公園の広告を兼ねた紺色をベースにバラの花が描かれたもの、タイプIの色違いで青の部分を赤色としたものの3種類があった。
タイプIII
予備車確保とJR東海から乗り入れてくる113系の運用の置き換えを目的に、3両3編成が入線。種車はタイプIIと同じ松本に所属していた115系だが、こちらは製造年が比較的新しい後期型。車両番号はタイプIIの続番。
塗装はタイプIの色違いの白と赤。
2004年から本命の8000系の投入が開始され、タイプI・IIが2007年までに全廃となった。
タイプ・IIの全廃から遅れること1年、比較的新しいタイプIIIが全廃となった。全廃前には伊東→伊豆急下田、伊豆急下田→伊豆高原でさよなら運転が行われた。