概要
それまで運用していた8000系(元東急電鉄)の置き換えを目的として、2022年4月30日より運行を開始した。
JR東日本で運用していた209系2100番台を譲り受けて整備したもので、伊豆急行所属車では初のVVVFインバータ制御車かつボルスタレス台車採用車である。
現在は4両編成2本の8両の導入に留まるが、今後房総地区へのE233系導入に伴い捻出される209系を追加増備する計画が報じられている(参照)。
車両解説
塗装はホワイトをベースにホヌ柄(※ホヌとはハワイ語でウミガメのこと)をラッピング。アロハシャツのようなデザインとなった。これは、話題性があり女性や若年層にも関心を持って貰えるような、電車らしくないデザインを目指したとのこと。
ホヌ柄の色は、リゾート21シリーズを継承した伊豆急下田駅方前面と海側の側面が赤色、熱海駅方前面と山側の側面が青色を採用。
伊豆急行60周年に相応しい『ハワイアン』な見た目の車両となり、『アロハ電車』の愛称が公式に命名されている。
車内は基本的に209系2100番台時代のままで、モケットや座席配置も同じ。1両あたり4箇所のドアに伊豆の海の写真をラッピングしてある。
汚物タンクが8000系と異なるタイプのため、伊豆高原の車両基地内に3000系用の汚物処理(汲み取り)装置を設置している。
略歴
2021年7月6日にC609編成(元ウラ47編成)6両(部品取り用中間車2両も含む)が、同年11月23日にC601編成(元ウラ25編成、4・5号車を除いた)4両がそれぞれ甲種輸送にて伊豆高原駅の車両基地まで運ばれた。(※機関車による牽引は伊東駅まで)
2021年12月11日に、伊豆高原駅の車両基地にてラッピングを剥がし、無塗装となった元C601編成のお披露目撮影会が開催された。同会場にて、形式を「3000系」とし、「4両+4両の8両編成」で運用すること、「2022年春に運用開始予定」であることが発表された。
また、同日発行の静岡新聞にて、8000系2編成(6両)を置き換えるとも発表された。(2022年5月現在、TB-3が廃車されている。)
まデビュー前日の4月29日には試乗会と撮影会がセットになったツアーが行われ、前面のみ8000系と同じハワイアンブルーにラッピングした姿も披露された。
2022年4月30日運用開始。当初は伊豆急行線(伊東駅~伊豆急下田駅)のみで暫定運用が実施され、同年6月13日より伊東線熱海駅まで直通運用を開始。
2023年11月2日、ヘッドライトをLED(角形タイプ)に交換。
編成
編成 | 1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 元編成 |
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Y2 | クハ3052 | モハ3202 | モハ3102 | クハ3002 | C601(←ウラ25) |
編成 | 5号車 | 6号車 | 7号車 | 8号車 | 元編成 |
Y1 | クハ3051 | モハ3201 | モハ3101 | クハ3001 | C609(←ウラ47) |
元C609編成のうち、4・5号車だった2両は部品取り車として編成を外され、伊豆高原駅側線に留置されている。
号車番号はステッカーで、Y2編成に1~4号車、Y1編成に5~8号車が貼られているが、4両単独での運行を行う可能性もあると発表されている。
2・6号車にトイレ(京浜東北線からの転用改造時に設置済み)、3・7号車にパンタグラフを搭載。
その他
- 209系2100番台は、京浜東北線・根岸線で活躍していた0番台を改造した車両であり、かつては横浜駅~桜木町駅間で東急東横線と顔を会わせていた。そのため、8000系とは2004年1月30日の東横線同区間営業終了以来18年ぶりの再会である。
- 塗装が2022年3月まで発表されていなかったため、ネット上では塗装を予想するイラストが多数投稿されていた。