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伏姫

ふせひめ

戯作『南総里見八犬伝』の登場人物。若しくはキャラクター名など。
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曖昧さ回避編集

  1. 南総里見八犬伝』に登場する。物語の発端となる人物であり、八犬士達の象徴的な母。⇒本頁で解説。
  2. COBRA』の女性キャラクター。⇒伏姫(COBRA)
  3. 神羅万象』の女性キャラクター。⇒伏姫マーヤ

概要編集

安房里見家初代・里見義実の娘。母は真里谷入道静蓮の娘・五十子(いさらご)。

作中の嘉吉2年(1442年)夏、三伏の頃に生まれたため伏姫と名づけられた。

3歳までは泣きも笑いもせず、また言葉も発しなかったが、洲崎明神の役行者の岩窟に参拝した帰り道、仙翁(=役行者)から数珠を与えられる。これをきっかけに精神が安定した伏姫は、その後無事健やかに美しく成長した。


これに先んじて、結城合戦に敗北して安房に落ち延びた父・義実が、当時悪政に苦しめられていた安房国二郡を見かね、金碗八郎の協力を得て平定。

悪政の発端となった毒婦・玉梓を捕らえた義実は、一度は助命しようとするものの八郎の諫言を受けて処刑するよう命じる。玉梓は呪詛を吐いて斬首され、これが因縁の始まりとなった。


それから歳月は流れ、長禄元年(1457年)、飢饉に乗じて隣国領主・安西景連が攻め入ってくる。

本拠地・滝田城は包囲され、落城寸前となった時、追いつめられた義実は伏姫が可愛がっていた犬・八房に「景連の首を取って来たら、伏姫を嫁にやろう」と言う。それは苦し紛れの戯言だったが、八房は敵陣に突入、見事景連の首級を上げて戻った。

これにより安房国は里見家の統治する所となるが、八房はいかなる褒美にも興味を示さず、伏姫に獣欲を抱いて執心。遂には寝所にまで押し入る事態となった。伏姫は悩む父に「君主たるもの約束を違えてはなりません」と説き、八房によって富山に伴われ、山中へと消える。

ここで「伏姫」の名は「人にして犬に従う」という意味の「名詮自性」であると語られる。また、かつて授けられた数珠の「仁義八行」の玉の文字が「如是畜生発菩提心」に変化していることが明らかとなる。


富山では法華経を読経する日々を送る。八房も伏姫の読経に耳を傾け情欲が鎮まり、彼女を犯す事はなかった。

しかし翌年山中で出遭った仙童から、伏姫は衝撃的な事実を知る。それは八房がかの玉梓の呪詛を負っていたというものだった。

読経の功徳により八房は菩提心に目覚め、怨念は解消された。しかし既に伏姫は八房の気を受けて八人の「子」のをその身に宿し、それが生まれる時に父と夫に出会うと告げられる。伏姫は人でありながら犬の子を産む事を恥として入水自殺を図る。

ところが、おりしも伏姫を取り戻すべく後を追ってきた元許嫁の金碗大輔により、八房を狙った弾丸が伏姫を貫く。同じ頃、里見義実も富山に導かれており、瀕死の伏姫は嘆き悲しむ二人の前で自ら腹を裂き、胎内に犬の子がない事を証明してみせた。

その傷口から流れ出た白い靄は、伏姫の数珠を空中に運ぶ。元に戻った「仁義八行」の文字が記された八つの玉は四方に飛散し、それを見届けた伏姫は安堵して息を引き取った。享年17歳。

死後は「伏姫神」となってしばしば登場。八房を乗騎とし、八犬士と里見家の守護神となる。


関連タグ編集

南総里見八犬伝 里見八犬伝 八犬伝 着物 八房 異類婚姻譚

フセ姫大神の登場キャラクター。伏姫がイメージ元。

Fateシリーズとあるサーヴァントに混ざる形で登場。

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