概要
長野県内のサッカーチーム、松本山雅FC(ホームタウン:松本市他)とAC長野パルセイロ(ホームタウン:長野市他)が対戦するダービーマッチ。
2006年から2009年までは北信越フットボールリーグで開催されており、両チームともに日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)加盟を目指していることも相まって地域リーグの試合の中では異例の盛り上がりを見せていた。
(ここから、両チームの通称をそれぞれ「山雅」「パルセイロ」と呼ぶことにする。)
2010年に山雅が先にJFL昇格、パルセイロが2011年に後を追いJFLでも対戦が行われた。
リーグ戦では2012年以降対戦していないが、Jリーグ入りは2012年に山雅がJ2昇格(2015、2019年はJ1)、2014年にパルセイロがJ3昇格を果たしている。
2020年、J3でパルセイロがFC岐阜・SC相模原と昇格争いで12月20日の最終戦までもつれ、2位で終了すればJ2昇格(なお、秋田がJ3優勝確定)、翌年に『信州ダービー』が実現するはずだった。
しかしSC相模原がFC今治とアウェイで2-1で勝利、パルセイロがホームでいわてグルージャ盛岡に0-2で敗れ、FC岐阜はガンバ大阪U-23と対戦し1-2で敗れた為、パルセイロの昇格はならなかった。
ところが2021年。最終的に山雅がJ2最下位となりJ3降格、翌シーズンからJリーグにおける信州ダービーが実現することとなった。
2022年から今に至り、天皇杯の予選(長野県サッカー選手権大会・決勝戦)も含めて9回も開催されている。
まずは2022シーズン。県大会・決勝戦では田中想来の決勝弾により、1-0で山雅が勝利。
J3リーグでは5月と10月に開催され、Uスタとアルウィン共に1万人以上の観客を集めJ3最高を記録した。(年間記録:山雅の2勝1分け)
続いて2023シーズン。5月にダービー2連戦が行われ、まず県大会・決勝戦では1-1でPK戦までもつれ込み、大野佑哉の恩返し弾によりパルセイロが本戦のきっぷを掴んだ。さらに翌週のJ3、Uスタでの試合においても2-1でパルセイロが(J参入後)ダービー初勝利という衝撃的な展開となった。
山雅にとっては2008年9月以来15年ぶりの敗戦(且つ実質上の2連敗)となり、後者の試合後にはUスタまで詰めかけた(普段は温厚な)山雅サポーター達が選手達に大ブーイングを浴びせ、更に会員限定サイト「ヤマガプレミアム」ではダービー2連戦の結果を受けての長文コラムが無料で掲載されることとなった。
その後、10月15日の第3ラウンドでは、野澤零温の決勝弾によりホーム・山雅がウノゼロ勝利、見事に雪辱を果たした(公式記録は、両者1勝1分1敗とする)。
そして2024シーズン。5月12日の県大会・決勝戦では序盤に山雅が先制するも、後半アディショナルタイムに同点にされ、前年と同様に120分で決着が付かずPK戦に。結果として3-4でパルセイロに軍配があがった。
リーグ戦では、6月(アルウィン)と10月(Uスタ)共に、それぞれのホームチームが先制するもアウェイチームに同点にされる展開となった。年間の公式記録では両者3戦とも引き分けとするが、この年は山雅にとって初めて、信州ダービーに1試合も勝てない屈辱的な結末となった。