概要
HJ文庫より2011年に発売された、かじいたかしによるライトノベル。
イラストはpixivユーザーでもある『皆村春樹』が担当している。
漢字が廃止された未来の日本に住む、漢字が読める妹を持つ主人公の時空を超えた旅を描く。
2010年HJ文庫大賞にて銀賞を受賞している。
また、2011年12月にはweb漫画版の連載が開始された。
登場人物
イモセ・ギン
主人公。萌え文化の浸透により漢字が無くなった23世紀の少年。17歳。
ある日、ふとしたきっかけ(後述)から萌え文化がマイナーな21世紀にタイムスリップしてしまい、そこで出会った少女『柚』の願いを叶えるべく奮闘することになる。
作家志望であり、本作は作家になった後の彼が書いた小説『かんじよむ いもうと』を21世紀風に翻訳したという設定になっている。
イモセ・クロハ
ギンの妹。漢字を読むことが出来る少女。ツンデレ。
『現代』においてマイナーとなった漢字入りの小説『近代文』の朗読を好み、萌え系小説の超展開などには疑問を抱いている。
ギンとは血のつながりが無くかつては彼も戸惑いがあったが、世界を変えたきっかけである妹モノの萌え系小説を読んだことにより、現在では無難な付き合いを維持できている。
イモセ・ミル
ギンのもう一人の妹。クロハが16歳であるのに対し、10歳の小学生。
クロハと同じく漢字を読む能力に長け、絵画にも多少の心得がある。
彼女もまたギンとは血縁が無く彼はそのことを隠しているが、ミルは気付いている。
オオダイラ・ガイ
70歳の小説家の男性。
『現代』の主流である萌え系小説『純文学』を代表する作家であり、『10歳の義妹』が好きなロリコン。
作中ではギンと同じくタイムスリップし、何故かその際に金髪ツインテールの少女に変身してしまう。
チョウマバヤシ・メグリ
ガイの友人である天才科学者の少女。
16歳でありながら老舗玩具メーカーといったスポンサーを持ち、様々な発明を行っている。
本作のタイムスリップのきっかけである『食べると望んだ時間に移動するマシュマロ』を制作した人物でもある。
弥勒院柚(みろくいん・ゆず)
漢字が現存する21世紀の少女。16歳。
資産家に養子として引き取られたが不遇な扱いを受け、唯一仲が良かった萌え文化好きの義兄の遺志『世界に萌えを広める』を叶える為に努力を重ねている。
外見が萌え文化の始祖である小説に登場し、ギンが好意の対象にしている二次元の少女に酷似している。
妹背久路佳(いもせ・くろか)
柚の通う高校の文芸部部長。
萌え文化を嫌悪しており、21世紀の主流である文学的作品を信仰している。
名字の読み方がギンと共通しているが……。