光武F2
こうぶえふつー
セガより発売されたアドベンチャーゲーム「サクラ大戦3~巴里は燃えているか~」及び「サクラ大戦4~恋せよ乙女~」に登場する霊子甲冑(大神機のみ、映画「サクラ大戦活動写真」にも登場)。
「光武F」の強化改良機で、サクラ大戦3では主人公たちの物語後半の搭乗機、サクラ大戦4では物語中盤で合流する「巴里華撃団・花組」の搭乗機である。
サクラ大戦3第八話「飛べない天使」より登場。帝国華撃団隊員・李紅蘭の残していった武装設計図を元に、シャノワールメカニックチームが光武Fを強化改良した霊子甲冑。
霊子力エンジンを以前の1.5倍(900hp超)の出力を誇る「OrageF11.bis」に換装し、基本フレームはエンジン出力に耐えうる強度を持たせるべく、シルスウス鋼を改良した「シルスウス合金」の超高張力鋼に変更している。
また、かねてから計画されていた「各隊員ごとのカスタム化」が本機において遂に実現され、各機が独自の強化パーツを装備したカスタム機としてより隊員の個性を引き出すよう特化されている。これにより、光武Fの時は武装以外の違いが無かったコクリコ、ロベリア、花火の機体も各人にマッチした調整が施され、役割や性能が明確に区別されることとなった。
巴里華撃団の霊子甲冑は本機において真の完成機と呼べるものとなったが、反面出力が約2倍に跳ね上がったために部品耐用時間は2/3に短縮されてしまい、可動部のパーツなどは出撃の度に交換が必要となってしまった。また、あまりにも極度なカスタムとチューンアップを施したため、他の者が操縦することはほぼ不可能になってしまった。
大神機
全高 | 2592mm |
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乾燥重量 | 1187kg |
出力 | 1013hp |
武装 | 大太刀 「白狼(はくろう)」&「銀狼(ぎんろう)」 |
機体色 | 白 |
搭乗者 | 大神一郎 |
肩、肘、膝の装甲が大型化し、それらに金色の塗装が施されている。また頭部には隊長角が取り付けられており、他機からの視認性の向上と通信アンテナ、ワイヤーカッターとしての機能を併せ持っている。
大神機の最大の特徴が背部の「遠心式蒸気ブースター」2基である。これは前方のエアインテークから吸入した空気を圧縮器で圧縮し、それに超高温高圧の蒸気を噴射して爆発させることで強力な推力を得る装備で、主に戦闘時のダッシュ用ブースターとして機能する。さらに、これに脚部の緊急用固体燃料ロケットを総動員すると短時間ながら飛行することも可能となっている。
武装の大太刀二振りは光武Fのものと同一。これに加え、映画「サクラ大戦活動写真」では「蒸気バズーカ」を使用しており、ブレント・ファーロングと融合した巨大降魔に連続砲撃をたたき込み、帝国華撃団の窮地を救った。
エリカ機
全高 | 2592mm |
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乾燥重量 | 1127kg |
出力 | 956hp |
武装 | 20mmガトリングアーム「ザカリエル」×1 7.92mm機関銃×2 |
機体色 | 赤 |
搭乗者 | エリカ・フォンティーヌ |
肩装甲が大型化し、左肩には胴体と同じ十字架のペイントがされている。また股間部アーマーが長大化し、膝装甲も独自の形状になっている。
最大の特徴は、背部の天使の羽を模した「霊子コンバーター」。これも紅蘭が発明した物が元となっており、起動時やスロットルを開けすぎた時に展開し霊子を開放するようになっている。ちなみに、このような装飾的な形状はエリカの意見が反映された結果と言われているが、これが功を奏して完全展開時にはわずかながら滑空飛行をすることができる。
メイン武装のガトリングアーム「ザカリエル」は以前のマシーネンカノンのような手持ち武装ではなく、右腕全体を構成する固定武装となっている。発射速度は毎分2000発、発射初速は1000m/s、有効射程は1500mを誇り、給弾ベルトで繋がったドラム弾倉からは1000発の弾丸を装弾できる。さらに、長大で取り回しにくい本装備の欠点をカバーするため、二の腕には「7.92mm機関銃」を2門搭載している。
これらの武装で右半身に重心が寄ってしまうため、左肩にはカウンターウェイトとして装甲が追加されており、本機は肩装甲が左右非対称となっている。
グリシーヌ機
全高 | 2592mm |
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乾燥重量 | 1218kg |
出力 | 889hp |
武装 | アッソーアッシュ「マシュクルート」×1 |
機体色 | 青 |
搭乗者 | グリシーヌ・ブルーメール |
突撃機としての能力アップのため、以前よりさらに重装甲化されている。
肩装甲は二の腕までカバーする大型の物になり、股間部装甲も大型化、脚部をカバーする腰アーマーが追加されている。この重量増加に伴い、肩と股間部の装甲にはバランサーが内蔵されている。
さらに、背部には拡張チャンネル4つを全て使用する「増加パワーパック」が装着されている。これは一種の複合霊子力増幅器で、内蔵された高純度の霊子水晶で効率的に霊子を抽出し全体の出力をアップさせる。本機以外にもロベリア機と花火機に搭載されている。
新武装のアッソーアッシュ(突撃斧)「マシュクルート」は以前のトマホークよりも長大化しており、攻撃のリーチが増した他グリシーヌの戦斧術をより生かせるようになった。柄は伸縮・折り畳み式となっており、移動時には腰の後ろに装着して持ち運ぶことができる。
武器の形状上両手で扱うことになるため、手持ちだった盾は小型化され左腕に固定装備されるようになった。形状も円形になり、腕の動きに干渉しないようになっている。
コクリコ機
全高 | 2592mm |
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乾燥重量 | 936kg |
出力 | 959hp |
武装 | マジカルホーン強化タイプ「ミルティーユ」×4 マジークバトン×1 |
機体色 | サーモンピンク |
搭乗者 | コクリコ |
肩、股間部、爪先が小型化され、肘と膝の装甲が円形になったことで全体的に丸みを帯びたデザインとなっている。これによって全体の重量も軽くなり、機動力を生かして戦えるようになった。
武装のマジークバトンに関しては、光武Fの時と同様の物を使用している。
マジカルホーン「ミルティーユ」は左右1門ずつ増設されて計4門となり、接続基部には増加パワーパックと同様の増幅器が一体化されたことで出力の向上、高効率化を実現している。さらに各2連ホーンの内側と外側にはそれぞれサイト&センサーが備わっており、これによって全方位ホーミング攻撃の際の敵機の感知、エネルギー追尾を管制している。最大で200個の敵を識別可、命中率も20%以上向上したことで攻撃精度も大幅に上昇した。
ロベリア機
全高 | 2592mm |
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乾燥重量 | 722kg |
出力 | 600hp |
武装 | シザーハンズ「サデュザーグ」×2 |
機体色 | 深緑 |
搭乗者 | ロベリア・カルリーニ |
頭部のシャークアイに加え、サブカメラ下にシャークマウスがペイントされたことでより凶悪さが増した。膝や爪先が接近戦用のラム(衝角)に変更されており、肩や足にはスパイクが装着されたことで非常に刺々しいデザインになっている。
刃を片手4枚に増加したシザーハンズ「サデュザーグ」を両腕に装着しただけでなく、全身にスパイクやラムを搭載したことで接触する敵に次々とダメージを与える加害性の高さを獲得した、まさに全身凶器ともいえる機体。機動力を生かして敵に接近し、全身の武器で周囲の敵に次々とダメージを与えられるようになったため、グリシーヌ機とのコンセプトの違いがより明確となった。光武F2全機中最も軽い機体重量がそれに拍車をかけている。
接近戦機のため長距離攻撃には弱いが、そこをロベリアの霊力特性による「ステルス機能」でカバーしている。
花火機
全高 | 2592mm |
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乾燥重量 | 789kg |
出力 | 600hp |
武装 | 蒸気弓「鶫(つぐみ)」×1 |
機体色 | 黒 |
搭乗者 | 北大路花火 |
光武Fから武器が大幅に変更された機体であり、パイロットの花火はこれで自身の得意とする弓道の技術を生かして戦えるようになった。
新武装の蒸気弓「鶫」は、左腕に装着した弓にシルスウス鋼製の矢を番えて射るというまさに「弓矢」であり、以前のボウガンと比べて連射力では劣るものの命中精度と攻撃力は大幅に上昇している。矢の先端はドリル状になっており、貫通力を増すとともに対象の内部で爆発しさらにダメージを与えることができる。これによって一発の攻撃力は以前の2倍近くも上昇した。矢は背面右側に装着した矢筒に20本保持することができ、予備の矢筒も腰の後ろにマウントしておくことができる。
さらに、命中精度を高めるため背面左側に搭載されている「霊子照準器」から微弱な霊子波を発振し、アクティブに敵をサーチすることができる。これは敵の霊子力も探知できるため、視認できない敵や障害物の陰の敵も透過して探知することができる。
機体は全体的に弓道着を模したデザインをしており、攻撃の際の補助となるよう凝った工夫がなされている。肩部装甲は腕の干渉を避けるため小型化、脚部には弓道において重要となる脚を守るため、袴を模した増加装甲が取り付けられている。さらに、矢を射る時に重要となる「踏ん張り」ができるよう、足の親指に当たる部分は別パーツ化されホールド性の良い形状になっている。